天空のお花畑、五色ヶ原へ

UPDATE 2023-08-10


【日 程】 2023/07/29(土)~2023/07/30(日)
【参加者】 会員5名
【コース】 1日目:室堂→浄土山→龍王岳→鬼岳→獅子岳→ザラ峠→五色ヶ原山荘(泊)
2日目:往路 →一ノ越経由→室堂
【記 者】 Mt.Boku


室堂(2450m)から雄山へ向かう人は多いが、浄土山(2831m)を越えて五色ヶ原へ足を延ばす人は少ない。行きたかった憧れの場所だが、ピークを目指す山歩きではないし、浄土から龍、鬼、獅子と厳つい名前が連なるアップダウンを繰り返すルート。浄土山の展望所でこれから歩く稜線と五色ヶ原を眺めるが、まだその厳しさは実感できないでいた😅

実際には龍王岳(2872m)と鬼岳(2750m)のピークは踏まないが、鬼岳東面から獅子岳(2741m)間は雪渓、岩場、はしご、鎖場があり気が抜けない。眼下には黒部湖、その東側に並ぶ北アの山並みを眺め、もちろん周りは今がピークの花、花、花…🌸つい足を止めてしまうので前へ進めない💦そして立山カルデラを眺めながら最後に来る獅子岳からザラ峠へのザレた激下りは疲れた足には堪えるし、このあたりではもう花どころではなく、緊張感が続く。ザラ峠を越えれば、五色ヶ原はもうすぐだが、山荘まではそこそこ距離がある。午後は富山側から上がってくる雲と雷を気にするも急ぐこともできず、ゆっくりと亀のごとく歩み、予定より1時間近く遅れて4時に山荘着。高山病の症状を呈する仲間に小屋の方から、「食事までにお風呂に入れますよ」と暖かい声かけ😍皆で天空の湯船♨でホッコリ、山でこれほど有難いものはない。

曇り空で夕日も星も見れず、8時の消灯と共にバタンキュー💤ところが午前3時頃全員が目覚め、窓から見える星空に感動、外に出れば天の川と流れ星のおまけつき⭐️さらに翌朝は針ノ木岳の横から現れる御来光🌄とご褒美づくめ。早朝の五色ヶ原は朝露に濡れたチングルマが御来光に輝き、まさに天空の楽園(浄土?)である😍

朝食後6時に山荘を後にし、暑くなる前に本日の最難関ザラ峠〜獅子岳を今度は登り返し、鬼岳〜龍王〜一ノ越~室堂へとまたまた亀の如くゆっくりと戻った。前日はガスで見えなかった遠景も青空の下くっきりと見え、遠くは富士山まで拝むことができた。「あれが槍だ」と次の山行に思いを馳せる者、五色ヶ原を振り返る者と思いはそれぞれ。

ただ今年の異常な暑さ、遮るものがない稜線上は北アなのに暑く、雪渓の雪を頭にのせたりと高山での熱中症予防には気を使った。前日午後、雲があったことはむしろありがたかったと後で感じた。仲間にも天気にも助けられ憧れの場所「五色ヶ原」に立つことができ、たくさんの花に出会えたこと、また無事に山行を終えたことに感謝。

(注:五色ヶ原山荘のお風呂は水のある時だけです)

ザラ峠~獅子岳、獅子岳直下の大パノラマ
鬼岳東面の雪渓と龍王岳、奥が雄山
五色ヶ原のご来光、チングルマの綿毛が金色に輝く。中央が針ノ木岳
2日目、出発、皆元気、バックの稜線を戻る。正面奥が雄山。 ザラ峠から登り返し、獅子岳の斜面にジグザグに進んでいく。
中央奥が雄山、登山道は獅子岳に登り左手の鬼岳の東斜面をトラバースし、その左手の龍王岳を西側から巻く様に付いている。
行きも帰りも降りたり登ったりを繰り返すので、歩行時間は変わらない