【日 程】 2021/12/30(木)
【参加者】 4名(会員2名+他2名)
【コース】 京都=富士IC=根原…端足(はした)峠…竜ヶ岳(往復)
【記 者】 kamemaro
冬至の前後1週間ほどの間は、竜ヶ岳から見れば太陽が富士山頂から昇ってくる日があるとのこと。それをダイヤモンド富士と言うらしい。その時間に山頂に到着するために京都を前日の21時過ぎに出発する。新名神、新東名と走り富士宮道路から端足峠の登山口「根原」に着く。この登山道が関西からは最短のようである。
まだ暗い4時前にヘッドランプの明かりを頼りに峠を目指す。枝道が何本かあるが、峠の方向に進めば間違いない。「A沢貯水池」を過ぎ、東海自然歩道を右に分けると傾斜が強くなりジグザグの道となる。
峠に着くと今まで感じなかった風が強く少し寒いが動いていれば暖かい。右に富士山が見えるはずだが、まだ暗く山容を見ることはできない。峠から少し下り、背丈ほどのクマザサの中を登る。ひと登りした頃、右側に富士山の黒い姿が白みかけた空にシルエットで浮かび上がるようになってきた。
急な斜面を200mほど登ると緩やかな道が山頂へと続いていた。もう中腹から上部に雪を付けた富士山の姿もはっきり見える。その向こうに広がる空もオレンジ色に輝いてきた。しかし、日の出の時間まで4~50分ある。人っ子1人いない山頂でツエルトを被り日の出を待つが寒い。寒冷地用でないガスボンベの火力が弱くお湯を沸かすにも時間がかかる。邪魔くさいので持ってきたお湯をボンベにかけると、勢いよく吹き出す。こうなるとすぐにお湯が沸く。暖かいコーヒーを入れホッと一息。
そうするうちに、富士山の向こう側が明るくなり出し、太陽が顔を出したことがわかる.その頃になると山頂には何人かの登山客の姿が見えだした。水平線から富士山頂まで太陽が昇ってくるにも時間がかかる。その間に続々と山頂に登山客が集まりだし、山頂に太陽のダイヤモンドが見られる頃には100人くらいにはなっていた。ダイヤモンドが見られるホンの数分間、みんな一心不乱にカメラのシャッターを切りはしゃいでいる。こちらを見ている方が面白い。中には昨日の登ったがダイヤモンドが見られなかったので、今日も登ってきたという人もいた。
山頂の狂宴が終わると、いつの間にか人影が少なくなっていく。我々も頃合いを見て山頂を後にする。前方には登りには見ることができなかった雨ヶ岳と毛無山が立ちはだかり、右手には本栖湖の静かな湖面が広がっていた。峠から一気に下るとA沢貯水池に着く。陽が高く昇り白色、いや灰色に輝く富士山が堂々と正面に立ちはだかっている。こんなに近くで富士山を見るのは久しぶりである。車に戻り、もう少し違った富士を見ようと本栖湖の反対側に回り込んだが、天気が良すぎて白ずんだ富士しか見ることができなかった。月初めにここを訪れたパーティーは、キレイな富士の写真を残していたのに残念だ。
富士宮まで帰り、苦労して見つけたスーパー銭湯で汗を流し、B級グルメ第1位の「富士宮焼きそば」を専門店でいただき帰路についた…までは良かったが、年末の帰省ラッシュに巻き込まれ、新東名の岡崎ICまで4時間余りかかってしまった。