【日 程】 2024/02/24(土)
【参加者】 会員3名
【コース】 西吉野福寿草群生地~車~谷瀬の吊り橋~車~十津川村バイカオウレン群生地(場所非公開)~車~玉置神社=玉置山~車~昴の郷=果無集落(古道古道小辺路)
【記 者】 ひろさん
春は妖精 ようよう白く咲き乱れるさまはいとをかし。
ということで、春の妖精さんたち(スプリングエフェメラル)に会いに十津川村へ行ってきました。
毎年、この時期になると春の妖精さんたち情報があちこちから舞い込んできて忙しくなる。
なぜ妖精か? 早春に一気に咲き出して夏から秋にかけて地上部分が消滅してしまうはかなさゆえ(諸説あり)。確かに、どの花も小さく繊細で、地面にはいつくばってじっくり観察しないと、その可憐さは堪能しきれない。見える人にしか本当の姿は見えないところが妖精なのかもしれない。
などとうんちくを傾け始めると長くなるので報告を。
まずは、西吉野の福寿草群生地へ。
津越地区にあり、この場所はネットで出てくるので、ナビ設定可能。
時期が早かったのか遅かったのか、咲き方は微妙。場所はここなんだとチェックして先に進む。
次に谷瀬の吊り橋にちょこっと寄り道。しっかりとした橋ではあるが、日本一といわれるだけのことはあって長いし揺れると怖い。吊り橋効果で同行いただいた方との縁がより深まることを期待しつつ先を急ぐ。
長い長いワインディングロードの続く国道168号線をひた走る。昔よりはずいぶん走りやすくなって、もう「酷道」なんて呼ばせない!という感じに整備されていた。「曲がりくねった道の先に待っているいくつもの小さな光♫」の曲を頭の中でかなでながら本日のメイン、十津川村のバイカオウレン群生地へ。場所は非公開とされているが、個人的に前の週に聞き込みながら下見済みなので、迷わず現地へ直行。
バイカオウレンといえば、朝ドラ「らんまん」で、万太郎が子どものころに一面に咲き乱れる花に出会う印象的なシーン。この光景に出会いたいという一心で高知に行くぞ!と考えていたところ、十津川村に群生地ありとの情報をいただいての訪問。高知は高知で牧野植物園や朝ドラのバイカオウレン場面のロケ地である金峰神社などは行きたい場所リストに載せたままなので来年には行きたいとは考えているが……。十津川村の群生地は保護のためのロープが張られているので立ち入ることは出来ないが、それでもこれだけの群生は珍しい。個人的に下見と称して前週にも訪れていたが、その時にはまさに見頃で「秘密の花園」感に浸っていた。が、今回は、花の命は短しで多くの花が終わりを迎えていた。私的には、最盛期の花と終わりかけの花のどちらも見られてよかったが、同行の方には、来年は、ぜひ満開の群落の情景を見ていただきたいと思う。
ちなみに、バイカオウレンの白い花びらのように見える部分はガクで、花は黄色いめしべのような部分だそう。クリスマスローズをはじめキンポウゲ科の植物にはそんな花が多いような。
次に目指すは、神さまに呼ばれた人しかたどりつけないと言われる玉置神社へ。ここにお参りすると人生が変わるともいわれています。
神社マニアの私としては、以前から気になっていた神社。なかなか行きにくい場所で、そこまでの道もよくわからず不安がありましたが、無事にたどりつくことができました。そして、まさかの雪景色。玉置山の山頂では、おそらく「雨氷」というのでしょう(知らんけど!)。青空に樹々に氷がはりついてキラキラ輝いて別世界の美しさ。気温が上がり、ぼたぼたしずくがたれる姿も美しい。鉄塔からバラバラとつららのような氷が落下してくるのは怖かったが……。
人生が変わるかどうかは、これからのお楽しみだが、雨続きの天候の中の見事な晴れ間。どうやら、神さまは呼んでくれたようだ。
最後に、一応山岳会の山行なので、ドライブだけではあかんやろということで、昴の郷から小辺路の一部を歩いて果無集落へ。民家の前を世界遺産が通る有名な場所。苔むした石の階段はすべりやすく歩きにくいが、最近整備された登山道とは別格の雰囲気を醸し出してくれていた。
と、十津川村を満喫した一日で、毎年でも花の様子を確かめに行きたい場所の一つになりました。