扇ノ山・星空観察例会 太って家へ帰るまでが山行です

UPDATE 2025-09-03


【日 程】 2025/08/30(土)~2025/08/31(日)
【参加者】 5名
【コース】 上山高原〜上山=(車)=小ヅッコ登山口〜小ヅッコ〜大ヅッコ〜扇ノ山 (ピストン)
【記 者】 へっぴりゴシ


2025年へっぴりゴシ例会山行当番企画
ってことで、自称「星の王子さま」(いや、殴らないで💦)こと、「星のおじさま」プレゼンツ!
昨年に続く第二弾は“三百名山・扇ノ山で優雅に星空観察⭐”

今年の残雪期に訪れて「これはみんなにも味わってほしい!」と思った、山頂避難小屋と星空を体験していただく企画です。
ちなみに、参加してくださったY師匠夫人とYM隊員は初扇ノ山、そしてY師匠はなんと約40年ぶり。タイムスリップ山行の始まりです。


◆京都出発〜福知山IC事件

朝はゆっくり目に京都を出発。
ところが、リーダーへっぴりゴシ、運転しながらおしゃべりに夢中になり、高速の乗り換えをスルーして福知山ICまで直進。
「…マヌケリーダーですみませぬ_(;ω;`」)
余計な高速代と時間を献上し、皆さんに平謝り・・・すみませーん!


◆上山高原でプチ登山

10時半頃に上山高原に到着。車外に出ると熱気がム〜ン⤵︎
でも、さすが高原!京都よりも風が爽やかで一安心。

荷物は車にデポって、まずは手ぶらで有名な展望台へ。
10分足らずで到着すると、360度ビュー!ただし展望台そのものはダリの絵に出てきそうな「ひん曲がり仕様」でちょっとスリル…。
5人で「大丈夫かこれ?」と恐る恐る登り、扇ノ山や日本海、連なる山並みを楽しんでからサッと車まで下山。


◆小ヅッコ登山口へワープ

下山後は歩いて小ヅッコ登山口まで行く予定でしたが、Y師匠の「車で行こう」の鶴の一声。
約1時間分を車でワープ。んー、なんて合理的!これがカロリー消費ZERO山行の始まりでした。

途中で「水との触れ合い広場」に立ち寄り、今回の山行用の水を各自で給水。
「この水、絶対ブナ林のエキス入ってるよな〜」と勝手な妄想を膨らませながらゴクリ。


◆ブナ林に癒される登山開始

11:40、小ヅッコ登山口から登山開始。最初の急階段はものの数分で終わり、すぐに広がるのはブナの森!
「綺麗やなぁ〜🤍」「癒されるなぁ〜🤍」と感嘆の声があがります。

SG隊員と私は「食べられるキノコないかなぁ?」とハンター目線でキョロキョロ。
ブナに見惚れて歩いているうちに、小ヅッコのピークは気づかぬ間に通過。起伏が少なすぎて「あれ?もう大ヅッコ?」状態。

12:30、大ヅッコでお昼休憩。消費カロリー以上に摂取カロリーを積み重ねる一同。


◆扇ノ山山頂と避難小屋

ここから少し下って最後の登り、ゆるいピクニック気分のまま13:30に山頂へ到着。
2時間足らずの“消費カロリーZERO山行”でゴール!

山頂にはガラス張りで可愛い避難小屋。
中は清潔で、オシャレな階段を登れば四方がガラスに囲まれた明るい空間。
「綺麗な小屋やなぁ〜」「見晴らし最高やなぁ」と全員ご満悦。鳥取県の皆さま、ありがと〜!

その後は「山トイレ事情座談会」で盛り上がる。八海山は・・・農鳥小屋は・・・富士山は・・・


◆夕飯は無限鍋&お酒タイム

17時頃から夕飯準備。SG隊員の提案「キャベツとニラと水餃子の無限鍋」は大好評!
〆の雑炊までしっかり食べ、さらにアルコールタイム突入。
ビール、ワイン、ウイスキー、梅酒を開けながら話も弾みました。


◆星空観察会

外に出ると、多少は雲がかかっているが、普段見えないほどの星の数々✴︎
雲のように空にかかる天の川、夏の大三角、北斗七星、流れ星、そして人工衛星が次々と現れる贅沢な夜空ショー。
「こんなに人工衛星見たん初めてや」とY師匠もびっくり。

21時過ぎに消灯。


◆翌朝はホットサンドモーニング

翌朝4時、Y師匠の湯沸かし音で全員起床。
Y利休による紅茶をいただいて身体を覚まし、5時には小屋の窓から日の出を拝む🙏

朝食は豪華ホットサンド。Y師匠とSG隊員に下ごしらえをしていただき、焼き名人のYM隊員にせっせと焼いてもらい、肉系サンドとアンコ系サンドを美味しくいただきました。
初めてのホットサンドに一同ニコニコ。初物をいただいて「これで長生き確定や」とY師匠はご満悦。


◆お地蔵さま探しから温泉・海鮮丼まで

アルプスの縦走では味わえない、朝のゆっくり流れる時間を過ごし、お世話になった避難小屋を掃除して、7時半頃に下山開始。

帰路のブナ林も美しく、早く歩くのは勿体ないので小ヅッコ過ぎたあたりで「木の穴に祀られたお地蔵さま」を探すミッションを追加。
みんなでキョロキョロ探し、ついに小さな布団に包まれた可愛いお地蔵さまを発見。「ありがたや〜」

そんな遊びをしていても9時前には登山口にゴール!今回の山行の最後の目的である湯村温泉「薬師の湯」でのNY♨︎タイム。
熱めのお湯でリフレッシュして極楽気分。さらに今回はおまけがあり、昨日山の上からの眺めで海が見えたので、「丹波牛の肉よりも海の幸が食べたい!」とのリクエストにお応えし、車を北へ進めて「道の駅 山陰海岸ジオパーク浜坂の郷」で丼からはみ出るほどの海鮮丼(¥1,900)で更に極楽気分。


◆まとめ

消費カロリー ≒ ゼロ
摂取カロリー = 無限大

結果 → 美味しく太って京都へ帰還🚗=3=3


おしまい。

山が好き 花が好き【唐松岳~五竜岳縦走】

UPDATE 2025-09-02


【日 程】 2025/08/25(月)~2025/08/27(水)
【参加者】 会員5名
【コース】 1日目:八方駅(13:15)===八方池山荘(13:55)約2時間半、八方尾根研究路を散策
2日目:八方池山荘(4:40)~丸山ケルン(7:14)~唐松岳頂上山荘(8:15‐25)~唐松岳(8:35‐50)~唐松岳頂上山荘休憩(9:05‐30)~大黒岳(10:55)~五竜山荘(12:09)
3日目:五竜山荘(3:50)~五竜岳(5:19‐5:25)~五竜山荘休憩(6:25‐7:10)~西遠見山(8:32)~大遠見山(9:20)~中遠見山(9:55)~小遠見山(10:28)~地蔵の頭(11:29)~アルプス平駅(11:50)===とおみ駅(12:15)

【記 者】 dekopon


 

 『 五竜岳(2814.3m)は日本百名山、唐松岳(2695.9m)は300名山に選ばれている。共に眺望に優れ、山頂はもちろん、遠見尾根、八方尾根という開けた尾根を従えているので、足を進めながら景色を楽しめる。また、リフト・ゴンドラを利用するので、比較的楽に登れるのも魅力 』
というキャッチフレーズに惹かれ、難所はあるがクリアできると思ってこの計画を立てたのが3年前。
しかし、初年は天候不良☔のために中止、翌年も台風のために中止。
諦めきれない3年目のこの夏、新メンバーで、小雨覚悟で挑む。

※思いのほか長文になってしまいました。すみませんです💦💦

 

1日目  八方アルペンラインのチケット売り場では、チケット購入の際に「登山届」の提出を求められる。
ネット・アプリ等で事前に提出している場合は、「届け出画面」を提示しなければならない。
YAMAPで事前に届も出し、登山計画書も所定の様式に記入し持参していたので、提出してスムーズにチケット購入。
ゴンドラ・リフトに3回乗り継ぎ、八方池山荘に到着。
チェックイン後、八方池まで高山植物の写真を撮りながら散策を楽しむ。
花にはたくさん出逢えたが、期待していた白馬三山はガスの中から現れてくれない。
雲の合間から見えていた僅かな青空もやがて隠れ、空も辺りも真っ白に。
自然研究路を周回して山荘が見えてきた頃にポツリ。。。☔は予報より遅れてやってきた。
私たちはタイミング良く山荘に帰り着けた。
何とラッキーなことでしょう!

夕食時、TVで京都市中京区天神川の様子が映し出され、冠水を心配したが、こちらはこちらで翌日の天気にやきもきしている。
S氏がヤマテンで【唐松岳・五竜岳】を調べてくれたが霧雨に降られるよう。
夜中には、一時的に打ち付けるような雨音で目が覚めた。

2日目  朝食のおむすび🍙をお腹に入れ、「これよりひどく降らないでほしい」と願いながら、雨装備をしてスタート。(4:40)
暗がりの中、雨に濡れた蛇紋岩で足を滑らせないよう気を付けながら、お花もスルーしながら歩を進める。
5時をまわった頃、霧雨もあがってくれたのでレインを脱ぐ。
八方池にはどんよりとした雲しか映っていない。(でも、瞼には、白馬三山を映した八方池の絶景が映ってくる。)
長野県側の五竜岳、鹿島槍ケ岳の絶景も全く見えない。 心残りで仕方がない。

ここより、八方尾根登山口となる。ダケカンバ林が続く。
登山道は水はけのよい歩きやすい道になり、道端の高山植物はたくさんの雨粒をお顔につけて、瑞々しく咲いている。
丸山ケルンで休憩中、気のいいおじさまにバチバチと集合写真を撮っていただく。

さあ、ここからあと1時間も歩けば唐松頂上山荘に着く。
植生はハイマツに変わり、ガレ場歩きも多くなり、時間と共に白かった空に水色が増していく。そして、なんと!
稜線を登りきった向こう側は、【青い空の別世界】ではないか。
唐松岳にも頂上山荘にも陽が当たり、唐松岳の美しい山容も、これから登る登山道も、山頂に立つ人までもがはっきりと見える。足早に頂上山荘まで下り、サブザックに持ち替えて穏やかな山頂に向かう。足取り軽く、わくわくルンルン、気分が高鳴る。
相変わらず白馬三山は現れてくれないが、剱岳、立山、五竜岳、不帰の岸壁が雲の隙間からわずかに頭を出してくれることも。
ちょっとしたサービスが嬉しいな。
唐松岳登頂(8:38)  八方池山荘から約4時間。山頂には誰もいない。独占。自撮りで記念撮影。
天気予報は外れた。 なんとラッキーなことでしょう!

唐松頂上山荘に下り、WCを借りる。
いよいよこれから核心部の【牛首の鎖場】に入る。
昨日、八方池山荘で聞いたご婦人の話は脅しなのか、真実なのか・・・。
水分・エネルギー補給をして心の準備をし、ヘルメットを被り、気を引き締めていざ出発。
【〇✖】のペンキ印を頼りにクサリのかかる岩場を下ったり、巻いたり、登ったり、クサリと岩をつかみながら慎重に通過する。
ここでも期待していた絶景を楽しむチャンスはなかったが、約50分間の核心部を楽しく満喫できた。
そこから先、樹林とハイマツ帯を抜け、白岳・遠見尾根の分岐に至るまでが長~い。
が、「分岐まで来たら五竜山荘はすぐそこやから」と自分を励ます。

白いガスの中に五竜山荘の屋根が。
「見えたよ~!」
思わず時計を見て、「余裕やん」と思っていたら、ポツリ、ポツリ。。。 
「来たっ!」 小屋までのザレた登山道を急いで下り、五竜山荘に到着。 
八方池山荘を出てから7時間半。(12:09)
「お~、このタイミング! 何てラッキーなんでしょう!」
しかも、唐松頂上山荘を出てからは誰とも会わず、とても静かな山歩きだった。

山荘上り口のすのこに倒れこむように腰を下ろしたら、もう暫くは動けなくなってしまった女性軍。
受付に座っている若いスタッフさんたちが、ニコニコ笑顔で迎えてくれた。
それからしばらくは☔。 着替えを乾燥室に干し、17 時の夕食までゆっくり過ごすことに。

五竜山荘、この日の宿泊者は25 名。静か。 乾燥室、干し放題。
夕食は白米多い目+ジューシーなウインナー付きカレーライスとキノコ入りのお味噌汁。
おかわりもし、お腹いっぱいいただいて、明日の五竜岳に備え、早い目に就寝zzz… 。

■3日目  五竜岳登頂を目指す。
行動食をお腹に入れ、ヘルメットにヘッデンを取り付け、風よけにレインを着てスタートする。(3:50) 
真っ暗でもしばらくは緩やかで平和な道。風の当たらないところで休憩しては星空を眺める。
上部の核心部、ガレ場・岩場では、ヘッデンで【〇✖⇒】のペンキ印を皆で探しながら、ルートを外さないように、落石させないように進んでいく。
暗がりの中なのでスリル満点、超緊張する。
振り返っても、山荘からの明かりは全く無し。誰も追って登って来んのかい ⁈
この5人だけが五竜岳山頂に向かっているなんて、なんか心細い。
東の空、雲がうっすらとオレンジ色がかってはきたが、お日様はいっこうに現れず、見上げる空は雲に覆われている。
クサリ場を越えるとガスガスの稜線上に薄っすらと標柱が。
喜んで駆け寄ったが、ありゃ、そこはキレット方面との分岐。山頂はもう少し先になる。
山頂標柱発見! 「今度こそ山頂!」と駆け寄る。 ばんざーい、めでたく登頂―‼(5:19)

またまた山頂独占。自撮り記念撮影。
一瞬だけガスが切れて鹿島槍方面が見えることはあっても、やはり真っ白で眺望なし。 ほんと心残り。
5、6分の滞在で、下山にかかる。
下りこそ要注意!と、ゆっくり慎重に降りたが、核心部はいつのまにか終わってしまった。
五竜山荘に帰り着き(6:25)、下山開始の(7:00)までココアと行動食で一息入れる。

下山といっても長~い遠見尾根は、危うい岩場もあれば、小遠見山まで5つほどの峰を越えるアップダウンを繰り返す。
無になって歩き、ようやくテレキャビン乗り場のアルプス平駅に辿り着いたころ、
それまで待っていてくれたかのように、ポツリ、ポツリ。。。今度はけっこう雨量が多い。
急いで建物に駆け込む。
あとはテレキャビンに乗り込み、温泉♨とランチの待つエスカルプラザまで濡れずに運んでもらう。
本当に、私たちは何てラッキーなんでしょう!と感謝するのみ。

■地蔵の頭エリアに集められたたくさんのケルンを見て回った。
山岳事故で亡くなった息子や家族の年月日や年齢、両親や登山仲間からの弔いの言葉などが書き添えられてある。
みな若い男性。そして雪山。 読んで回ると親御さんたちの哀しみが押し寄せてきて辛くなった。
好きな山に楽しんで出かけ、突然、帰らぬ人となってはならない。
事故も、怪我も・・・。  会員の皆さんも心して気を付けましょう。


■最後に
五竜岳、登らせてくれてありがとう。
姿を見せてはくれなかったけれど、とってもワイルドでスリリングでかっこいい山で楽しかった。
3日間、期待していた名峰の山々の眺望はなかったけれど、おてんとうさまは私たちの行動を読んでいるかのように雨を降らせるタイミングを待ってくれ、安全登山の応援をしてくれたように思える。
ちょっと背伸びをした縦走も、5人の足並みが揃い、無理のないコースタイムで歩き通せたことはもちろん、体調不良、怪我や事故もなく、無事に下山・帰宅できたことが、何よりも嬉しい。
メンバーのみなさん、ありがとう。

雨上がりの八方尾根
唐松岳が見えたよー‼️青空に感激💓
牛首のクサリ場を慎重に通過
五竜山荘の情報掲示板。
暗がりの中山頂に向かう5人
やったあー‼️五竜岳登頂ー‼️
五竜岳山頂から慎重に下山
長〜い遠見尾根を下る

八ヶ岳 -硫黄岳 赤岳-

UPDATE 2024-12-25


【日 程】 2024/12/18(水)~2024/12/19(木)
【参加者】 会員4名
【コース】 美濃戸登山口 - 硫黄岳 - 赤岳鉱泉泊 - 文三郎 - 赤岳頂上 - 地蔵尾根 - 赤岳鉱泉 -美濃戸登山口
【記 者】 カリメロ


赤岳山荘に駐車し8時ごろに出発。高速から見えていた八ヶ岳連峰にはどんよりとした雲がかかっていて、登山口についても青空は見えなかった。

歩くたびにキュッキュッと雪を踏みしめる音がなり、白銀の世界が広がり始めるとピリッとした寒さが肌に刺さる。

2時間ほどで赤岳鉱泉に到着。小休憩をとり、硫黄岳へ。

雪山デビューのKさん。何度もアイゼンワークをしてきたので、アイゼンの装着も素早く3分以内!と慣れた手つきでスムーズに装着できていた。トレーニングの効果発揮!

とはいえ、寒さで手足が痛く雪山の寒さを痛感させたが、樹林帯を1時間も歩くと体も温まり、痛かった寒さも少しは和らいだ。

赤岩の頭に到着するもガスで青空はなく、ここでまた一段寒くなり、その寒さが肌に刺さる。

稜線は風が強くホワイトアウトで硫黄岳頂上で写真を撮りそそくさと下山。行きの自分たちの足跡は綺麗に消えていた。

雪山のホワイトアウトの怖さを感じたが迷うことなく、下山し鉱泉に戻った。

 

晩御飯は、赤岳鉱泉で人気のステーキ。

山で食べるステーキはおいしく、何よりもサラダとフルーツも盛り付けてあり、1日目の疲れを癒してくれる食事だった。ステーキは大きく肉厚になったとか?

 

2日目は、7時過ぎに赤岳鉱泉を出発。夜に深々と降っていた雪は、数センチ積っていた。

心配していた天候は、快晴で八ヶ岳ブルーが広がっていた。

文三郎ルートから赤岳頂上を目指して急登をひたすら歩く。

疲れたと振り返ると、北アルプスが遠くに見え、八ヶ岳ブルーと白銀に輝く山々は圧巻。急登の辛さもこの景色のなかでは、楽しさに変わり始めた。

文三郎から稜線に出ると、アイゼンをひっかけないように気を引き締め直した。

風もなく、暖かな日差しの中、頂上へ。あいにく赤岳頂上から富士山は見れなかったが、白銀の世界を堪能できただけでも十分に満足できた。

大峰で前泊して交差登山 🚙🚙

UPDATE 2024-10-21


【日 程】 2024/10/05(土)~2024/10/06(日)
【参加者】 会員10名
【コース】 Y師匠チーム:WASAMATA HUTTE‐大普賢岳‐弥勒岳‐国見岳‐七曜岳‐行者還岳‐行者還岳登山口
Oさんチーム:行者還岳登山口‐行者還岳‐七曜岳‐国見岳‐弥勒岳‐大普賢岳‐WASAMATA HUTTE

【記 者】 takenoko


 4月末、雨の中いくつもの鉄の梯子を下るのは恐かった。下山後、コーヒーをいただいてホッとできた「WASAMATA HUTTE」。その新しくオシャレな雰囲気に惹かれて、今回の例会が内定。WASAMATA HUTTEで前泊して交差登山。

 お昼出発・WASAMATA HUTTEの魅力もあり、メンバーは10名集まった。ヒュッテ泊4名・テント泊6名。ずっと天気予報は良くなかったが、当日出発地の京都はいい天気。だが、向こうはわからない。大峰へ近づくにつれて、青空がなくなっていく。国道169号線の和佐又口を右折して、キャンプ場への坂道を上っていくと、登山者用の駐車場ではシカが食事中。ヒュッテに到着すると、雨がいつ降ってきてもおかしくないような天気。早くテントを張りたいところだが、チェックイン後に、キャンプ場の方から使用方法の丁寧な説明がある。

 今回のテントは、最近あまり出番がなくなったというブルーの「8人用テント」。Y師匠にポイントを教えていただきながら、無事にテントを張り終える。持ち寄ったコンロ・鍋・食材で味噌󠄀鍋を準備。心配していた雨にもほとんど降られず、外で食べることができた。大きな鍋を皆で囲んで食べると楽しく、家で食べる鍋とは一味違う。お酒とおつまみも出てきた。(◯◯限定のお豆も美味しかった。)

 明日は3時起床・4時出発予定のため、テント泊組とヒュッテ泊組はお別れ。

 テントの中で6名のマットを敷く。まだ夜の7時。標高も高く(1143m)、寒さを心配していたが、シュラフは要らないぐらいのテント内。おしゃべりをして9時前に就寝。こちらのシカは、亀岡のシカとは違うそうで、夜中じゅう、女性の叫び声のような鳴き声が時折聞こえていた。

 

 テント泊組は3時に起き、テントを片付ける。鍋でお湯を沸かして、軽い朝食。(Oさん、お湯ありがとうございました。) ヒュッテ泊組が外に出てきた。星は見れないと諦めていたが、雲が流れたようでキレイな星空。1ヶ月前の大台ケ原ナイトハイクでは、「星が多すぎた!」そう。いつもの登山とは違い、「交差登山」では、移動する前に登山靴を履いて、下山後に乗る車へ履き替える靴などを置いておく。

 

 

行者還岳登山口 出発組 

 キャンプ場から車で暗闇の中を40分程移動。登山口前には1台の車だけ。ヘッドライトを準備して5時出発。

 鉄筋の階段を上り登山道へ。暗闇の中に2つの光があり、何かの動物がこちらを見ている。30分で明るくなり始め、これから目指す大普賢岳とキャンプ場のあった和佐又山が見える。大峯奥駈道まで半分程の地点で、写真でよく見るタイタン(トラック)が捨てられている不思議な光景。登り進み、ヘッドライトがいらないぐらいの明るさに。奥駈道との分岐点、尾根に出た所で休憩。ちょうど太陽が顔を出したところ。曇りだと思っていたので、朝日を見れるなんて想像できなかった。雲海も見える。これから登る行者還岳と大普賢岳の姿も、木々の合間から確認できた。下山するまで天気がもってほしい。

 右側を朝日に照らされながら、行者還岳を目指して進む。途中右手に「お花畑」があったが、もう花の姿はなく、何の花が咲いていたのかわからない。登山道では、咲き終わりのトリカブト、アキノキリンソウ、ヤマハッカ(Google検索)、リンドウの蕾があったが、他の花はわからなかった。その代わり、あちこちに色んなキノコが生えていた。かわいいキノコが好きなK.S.さんの反応が独特で、そのたびに癒される。

 天川辻を通過して行者還宿に着いて休憩。避難小屋で宿泊されていた方が出てこられて、登山口に駐車されていた車の主だとわかる。再出発するところで、Y師匠から無線がきた。「交差登山」ならでは。相手チームは大普賢岳に到着されたそう。

 「その険しい山容により、役行者をして1度は引き返させた」という行者還岳までは急になり、崖のような部分や木の梯子がある。登るのも緊張するが、下るほうが大変そう。登山開始から2時間半歩いてやっとたどり着いた頂上には、木が茂っていて眺望はないが、シャクナゲの蕾がいくつか。Oさんが景色の見える場所へ案内してくださる。ザックを置き1人ずつ交代して、一歩踏み外すと危険な狭い所から、真下にある行者還宿まで歩いてきた尾根、弥山・八経ヶ岳方面の山々が見える。

 次は七曜岳へ。行者還岳からの下り道で、大普賢岳を中心とした山々が並んでいる。象形文字の「山」の姿のよう。雲海も素晴らしい。途中には、苔の中に大きなカエル。木漏れ日が虹色に広がった神々しい光。Y師匠から無線がきて、相手チームは国見岳を下ってるそう。去年紅葉が綺麗だった稲村ヶ岳・大日山を見渡せる場所も。和佐又への分岐を越えて、鎖場を登ると七曜岳へ到着。休憩できるスペースはなく、すぐに下山。滑りやすい橋、鎖を両手で掴んで下りる崖、後ろ向きの四つん這いになって下りる木の梯子、危険な所が続き、気を抜けない。

 やっと休憩できる場所に着いてゆっくりしていると、前方から相手チームの気配。アップダウンを終えた5人が到着し、「交差」する。お互いのチームの無事な姿を確認し、車のカギを手渡し。相手チームが休むことなく出発するのを見送る。キャンプ場から5時間ぶりに、大峯奥駈道で出逢えた不思議な時間。両チームが頑張って歩いてきたから経験できた。

 こちらのチームも出発し、国見岳へ向かう。左手の窪地には七ツ池(鬼の釜)。そのうち、これまでのような危険な部分は少なくなり、大峰らしい笹が広がるなだらかな登山道が続く。いつしか青空がなくなっている。建物があったであろう稚子泊。靄がかかって幻想的な雰囲気の中を進み、標識に気づかないと通り過ぎてしまいそうな国見岳への急登。眺望はなく下山。

 赤く色づいた木を見つけて皆で撮影。ヘルメットを被った20名程の団体とすれ違うと、弥勒岳へ。大普賢岳には周回ルートがあり、登山者も多くなる。大台ケ原を望める水太覗ではガスっている。最後の急登では10名ぐらいの人とすれ違い、大普賢岳へ到着。4月に続き今回も眺望はないが、相手チームの写真を楽しみに。少し休憩して下山。

 ここから鉄の梯子が続く急な下り。まだ雨が降っていないことに感謝。歪んだ危険なものもあり、慎重に下っていく。大普賢岳ピストンの団体10名とすれ違う。前回は通過した石ノ鼻に登ると、左手に日本岳、右手後ろに小普賢岳と大普賢岳が見える。修験道の行場である鷲ノ窟・笙ノ窟・朝日ノ窟・指弾ノ窟を越えて進むと、緩やかになっていく。

 相手チームから下山の連絡。少し待ってもらうことになりそう。ヒメシャラが印象的な広い登山道にもキノコがいっぱい。1時半キャンプ場へ到着。雨が降る前に無事に下山できて良かった。車に乗り込み、本日2度目のキャンプ場からの下り。相手チームが待つ道の駅へ向かう。

 

WASAMATA HUTTE 出発組 (by里山)

 午後から天気が下り坂との情報もあり、早朝4時過ぎに和佐又ヒュッテを出発。ヘッドライトの明かりを頼りに笙ノ窟へと進む。尾根道から岩壁をトラバースする道になり、足場に特に気を使わなくてはならなくなった頃に日が昇り周辺が明るくなった。日の出時間から出発時間を計算したY師匠、さすが! 

 笙ノ窟では、岩壁から頭上に水滴が落ちてくる。夜露と相まって、足元の岩場、整備された鎖・木橋・鉄の梯子が滑り緊張の連続。大普賢岳を通過し、少し下って振り向くと大普賢、小普賢のコンビが並んで見える。ちょっと可愛い。本日の最難関を突破したと一瞬ホッとしたが、まだまだ続く難所。「油断が命取り」と皆で声をかけながら進む。七曜岳を下るまでは気を抜くと崖下への滑落を想像させる道が続く。

 稚児泊で景色が一変。石灰岩の山特有の苔むした白い岩。教えてもらわなければ判らない程大きなドリーネ。美しい景色だが、石灰岩と黒土がこれまたよく滑る。

 相手チームと交差して、しばらく進むとやっと笹原の柔らかい道。行者還岳をピストンして奥駈道を南進。1458のピークから西へ国道309号へ下山。車道には13時ちょうどに到着。ゆっくりとした足並みだったけれど、Y師匠が「ここの休憩は3分…5分」と細かく厳しく時間管理してくれたので、いいペースでの登山だった。

 

 「道の駅 杉の湯川上」併設の「湯盛温泉 ホテル杉の湯」で入浴。3時半頃、帰り道にある吉野の「レストラン里」へ。品数豊富なメニューから、まぐろカツ定食・肉厚とんかつ定食・石焼き牛カルビ丼セットなどを各自注文して満腹に。夜の7〜8時台に京都・亀岡へ。とても楽しい2日間だった。

WASAMATA HUTTE。青いテント横で味噌󠄀鍋を囲む。
大普賢岳・和佐又山。奥駈道からの朝日。雲海。
行者還岳へ。 木漏れ日の「ハロ現象」。
象形文字「山」のような姿。
もうすぐ「交差」。
大普賢岳から。
色んなキノコ。K.S.さん編集。

ほんのり秋色 火打山・妙高山

UPDATE 2024-10-09


【日 程】 2024/09/27(金)~2024/09/29(日)
【参加者】 会員6名
【コース】 28日 笹ヶ峰-富士見平-高谷池ヒュッテ-火打山-茶臼山ー黒沢池ヒュッテ 泊
29日 黒沢池ヒュッテー妙高山ー黒沢池ヒュッテ-富士見平-笹ヶ峰
【記 者】 norokame


27日 今日は妙高高原スキー場の民宿泊なので、松川のリンゴ屋さん経由で向かう。お目当てのシナノスイートには少し早かったが、それぞれ、りんご、梨、ブドウをゲット。目的の一つを達成!

28日 夕べの豪華な夕食が未だ消化しきれてない早朝、宿を出発。

笹ヶ峰駐車場にて登山協力金一人500円を支払い、明るくなり始めた登山道へと踏み出す。黒沢橋で沢を横切り、富士見平への急登にかかる。3時間かけて到着。宿でもらった朝食弁当をほおばり、次の目的地、高谷池ヒュッテを目指すが、ガスが湧き始め空模様が怪しくなってきた。ルートは少し緩やかになり、ヒュッテの屋根や火打山が見えるはず、のあたりから雨具を着用することになる。もちろんガスってな~んも見えない(涙)

高谷池ヒュッテで小休止後、ザックをデポして空身で火打山を目指す。天狗の庭へと進む頃には雨も上がりはじめ、湿原のイワイチョウの黄色い葉っぱが広がり、初秋の雰囲気が溢れている。中でもチングルマの白い綿毛と紅葉した葉っぱがなんと可愛いことか!こんなの見たことな~い!

山頂からは残念ながら周囲の山々の展望はきかないが、ぽっかりと雲の上に頭を出して、ここは夏山。暑っ!

下山途中からは、登ってきたルートや明日登る妙高山が見えるようになり、気分が高揚してくる。が、長時間行動の疲れも出てきた。そこでヒュッテでチャイを頂き大休止をしてから、茶臼山を経由して黒沢池ヒュッテへと向かう。嘘のように足が軽くなった。チャイの威力、すご~い!

今日のお宿、黒沢池ヒュッテに到着。なんだか物々しい雰囲気。どうやら遭難が起きて、ヘリでのピックアップ待ちらしい。夕食までのホッとした時間のはずが少し気がかりなひとときになった。ヘリがヒュッテの上に来てホバリングしているが、霧が濃くてピックアップ出来ずにあきらめたようだ。遭難者がブルーシートにくるまれて小屋の裏手へ運ばれて行った。明日、良いお天気になりますように!

29日 クレープにジャムの朝食をなんとか胃に納めて、緊張のルートへと出発。まずはヌルヌルの登山道を大倉乗越へ。太陽も上がり好天だ。しかし上越の山々は雲海の彼方で霞んでいる。トラバースは片方が切れ落ちていて気が抜けない。燕新道分岐からはかなりな急登が続き、喘ぎながら登り続けて漸く山頂広場に飛び出す。そこはなんと穏やかで優しい顔をしたところか!「バンザ~イ!」

北峰と南峰があり、南峰の方が高く妙高大神が祭られているので足を延ばして、下山の安全を祈願する。鎖やロープを使用した上りは下りも緊張の連続だ。いや、下りの方が倍くらい緊張するし、時間もかかる。急下降を終えトラバースルートを渡りきり、また、急登を上り大倉乗越まで戻って少しほっとした。最後のヌルヌル道を下りるとやっとヒュッテに帰り着いた。

遭難者のピックアップも無事すんだヒュッテ前は、人の気配も無いくらい静かなたたずまいだ。予定の時間をオーバーしているので休憩もそこそこに下山を開始。黒沢湿原を横切り、富士見平まで上り、長い木道を小走りで下るメンバーにつられて走ってみると、案外、楽みたい。9時間行動の2日間、お世話になったこの足に感謝!感謝!

チングルマの紅葉
逆さ火打
茶臼山から妙高を望む
妙高山の急登
妙高山南峰