釈迦ヶ岳〜八経ヶ岳 弥山 テント泊

UPDATE 2025-06-22


【日 程】 2025/06/17(火)~2025/06/18(水)
【参加者】 会員3名
【コース】 太尾登山口-釈迦ヶ岳-八経ヶ岳-弥山小屋のピストン
【記 者】 S.S


 5月から計画するも、2回雨で、3度目にやっと行くことができました。

 深夜に亀岡を出発して、道の駅で仮眠をとり、太尾登山口に着いたのが、5時すぎ…とても遠かったです。辺りはガスっていて、風が強かったが、これは予報通り 予想外だったのは、笹が露で濡れていて、ズボンと靴が雨の中を歩いたかのように、ドボドボになったこと。これが苦闘の始まりでした。順調に2時間ほどで、釈迦ヶ岳の山頂に到着、真っ白でただお釈迦様が見えるのみ。ここから、強風の中、濡れている岩や鎖に注意して慎重に下っていく、お昼前に楊子ヶ宿小屋につき、一息つく。ザックが重いためか、寝不足のためか、なかなかペースが上がらない。3人の口につくのは、このコースを日帰りピストンされたY師匠とO先輩のこと、「すごい」「信じられない」と2人の偉大さを身をもって体験。もう何も考えず、足を前に出すだけ、修行中の行者になりました。予定より1時間遅れで、4時すぎに弥山小屋に到着しました。テント設営して、Hさんのお鍋を美味しくいただき、冷たい飲み物を飲んで、明日1時間早く出発することにして、就寝。

 次の日、日の出こそ見れなかったものの、快晴。5時にテント場を出発して、八経ヶ岳 明星ヶ岳と大峰らしい枯れ木と笹原の中を進む。最後の釈迦ヶ岳の急登を登り切って、お釈迦様と対面した時、自然と手を合わせてしまうほど感動しました。下山後、お風呂とお腹満たして、帰りました。

 今回、課題がたくさん見つかりました。それらを修正して、次回に備えたいと思います。テン泊は難しいです。そしてまた、同じルートを歩いてみたいです。

中部山岳オールスターズ 霞沢岳からの木曽駒ヶ岳

UPDATE 2025-05-07


【日 程】 2025/05/04(日)~2025/05/05(月)
【参加者】 6名
【コース】 1日目:太兵衛平〜霞沢岳西尾根(撤退)
2日目:千畳敷〜木曽駒ヶ岳往復
【記 者】 へっぴりゴシ


GW後半から天気が少し不安定に・・・(憎い⤵︎)
低気圧が発達して寒冷前線が通過する影響を受けて、中部山岳では雪&西風の大荒れ天気の予報(ー_ー)
そんな中、雪を愛してやまない変態……じゃなかった、一行は当初「爺ヶ岳東尾根から鹿島槍じゃ!」という渋めの山行計画をウキウキで準備。でも、稜線上でのテント泊は、西風ビンタを喰らいまくる未来しか見えず…「あっ、これムリ」とあっさり断念、行き先変更。樹林帯の中ならテントは張れるだろという見込みで、これまた毎年行けていない霞沢岳に決定!

5/4に日が変わった頃に京都を出て、あかんだな駐車場に到着。この日はP1970付近の尾根のテント泊地までの予定なので、ゆっくり車中で仮眠をし濃飛バスに乗って上高地へ。雨は上がって曇っていたので、大正池に写る穂高連峰もグレー色。焼岳も帽子(雲)をかぶって、どこか眠たそう。「え…上高地ってこんな地味だったっけ?」
このグレー天気、今回の展開を予言していたのかも!・・・知らんけどw

5/4の8時半頃に登山開始し、太兵衛平バス停前からの取り付き。林道少し入るといきなりの急坂ドーン。階段があるものの土や木の葉などで埋まって、滑るしロープを伝って尾根に取り付く。そこからは笹、笹、笹ァーー!!
雪がないので、ひたすら熊スタイルで笹藪をかき分け、そこからは笹藪のバリエーションルート。風はあるが暑い💦この時期は着る服に悩む、だって「ヨォ服の、はるやま〜(春山)♬」だもん(あれ?青山だっけ?どうでもいいw)。所々で笹藪が切れるが、木の根っこを足場に段差を進み、また笹藪の繰り返し。ただ、「今日はテント場まで登れば良いだけ!昼までには着くしがんばろ!!楽勝っしょ」って思って2時間ほどすると、本日のテント泊ポイント・・・のはずでしたが、雪の全くない痩せた尾根。テント張れるわけがない!え?ここで寝ろって?無理ゲーです。雪があれば平らなスペースができてテントが張れるはずだったのに。
気を取り直して、宿泊装備を道脇にデポして身軽な状態で15時をタイムリミットに山頂を目指す計画に変更し、進み始めると、すぐに第一の使徒の「腐った雪面」あらわるっ!踏み抜きトラップにビビりながら登るも、後ろからY師匠のSTOP!思った以上に雪も少なく、この雪の状態で山頂まで進む技術がまだ不足しているとのことで撤退の相談でした。厳しい判断ですが、全ては参加メンバー全員の安全のため、冷静な判断です。引き返すことに決め、下山するも微妙な支尾根も多く、道迷いに注意しながらまた熊モードで笹藪を掻き分けながら下山しました。今年も霞沢岳山頂はお預け🐶

でも、まだ1日あるっしょ!どこか雪面を歩く練習ができる場所へという事で相談をし、車を木曽駒ヶ岳へ進めました。
車中で、駒ヶ根キャンプセンターへ電話、満員でしたが融通を効かしていただきテントサイトを確保!感謝です。この日の夜はキャンプ場で1泊。水道・トイレ完備で売店ではビールも売っているし、フラットなフッカフカ芝の上でのテント。なんと快適なのでしょう、文明って最高✨もう山でのテント泊なんて無理かも💧、整備されたキャンプ場でのテント泊にハマってしまいそうな軟弱キャンパーに片足突っ込んだへっぴりゴシでした。
木の実や泥の混じった雪を溶かした水を準備をする事も必要なく、食担のSさん、Kさん、Ohさんに準備していただいたキムチ鍋&雑炊に舌鼓、お腹を満たし美味しいお酒も頂いてご機嫌に就寝zzZZ

5/5 4時すぎに起床、ぐっすりよく寝れました。やっぱ、フラットふかふかな芝の上キャンプは最高!(何回言うねん!)
6時過ぎにテントを撤収して、菅の台バスセンター駐車場へ移動。バス停にはすでに人・人・人、やっぱGW。ポカポカ陽気のバスに揺られてロープウェイで千畳敷へ。千畳敷はまだ雪が多く白銀の世界🤍昨日のグレーな霞沢とは大違い。東には白く輝く南アルプスの山々とその向こうには富士山の先っちょが顔を出していました。青と白の世界の中、千畳敷を登るが見た目以上にしんどっ。立ち休憩を繰り返しながら峠まで登りつめ、まずは木曽駒ヶ岳山頂へ進みました。中岳を登り振り返っても、東には富士山がひょっこりはん!木曽駒ヶ岳山頂に登って振り返っても、まだまだ富士山はひょっこりはん!10時に登頂、山頂ではその富士山や南アルプスの山々だけでなく八ヶ岳や北アルプスの山々、御嶽山、乗鞍岳、遠くには白山も見えて中部山岳オールスターズ⛰️⛰️⛰️が総出演!


ゆっくり山々の景色を堪能し、宝剣山荘まで下山。宝剣岳へは雪の付きがイマイチなので登頂は諦め、伊那前岳への途中の斜面で登攀練習を開始。フィックスロープを張った斜面をクレイムハイストで安全を確保してトラバースする練習や登下降、デバイスを使った下降の練習をして、各自自分でセットができるようにみっちりY師匠とK隊長からご指導をしていただきました。皆自主練し、来年には霞沢や宝剣にリベンジじゃ!
14時前に下山を開始、終始FUJIYAMAはひょっこりはんでした。皆、雪にも慣れて千畳敷の斜面をスイスイと問題なく無事下山しました。

帰りはお楽しみ、松川の「清流苑」でお風呂、コスパサイコー。館内のレストランでジンギスカン定食や唐揚げ定食を食べ、完全に下界の贅沢に毒されて帰宅。途中、さすがGWで夜遅くまで渋滞が続く中、京都へ帰りましたとさ、おしまい。

待ってろよ〜!霞沢岳
腐った雪面、踏み抜き注意
笹藪、もう飽きたぁ
ところ変わって、木曽駒ヶ岳の千畳敷
見た目以上にしんどかった💧けど、へっちゃら!だって、変態だもん
どーーーーん!乗鞍岳と記念撮影。皆、顔くろっ
プルージックでの確保練習。お家でも練習しましょう。
熱心にご指導、ありがとうございます。

仙丈ヶ岳

UPDATE 2025-03-01


【日 程】 2025/02/22(土)~2025/02/23(日)
【参加者】 4名
【コース】 1日目) 柏木登山口-穴沢の頭-松峰小屋-丸山谷の頭 (テント泊)
2日目) 丸山谷の頭-仙丈小屋手前-柏木登山口
【記 者】 OT


2月は厳冬期真っ只中!今年は雪が多い!自分もいっぱい行きたい!!

と思っていたものの転勤(手続き上は転職)・引っ越しとかで1ヶ月空いてしまった。

寒波が来ていて風も強そう🌬️塩見岳よりはマシかな?ガスはつくかな?

久々の不安を抱えつつ準備に3時間かけて満を持して出発🚘️

2/21(金)23時長岡京発

2/22(土)4時柏木登山口到着、5時半まで仮眠を取り

6時半出発。雪のない道から始まるが、ところどころに凍っているところがある。注意しながら進むがそれでも滑る。薄暗い中、尾根を左側に淡々と歩く。なんでもない緩やかな道だが1ヶ月ぶりの私はこれだけでも新鮮味Max😆一歩一歩足の置き方を確認しながら久々の感覚を楽しむ。

10時半頃には松峰小屋までこれて順調。ここからが傾斜が急なところが増えて一気にしんどく、ペースも落ちる。滑るところを焦っても余計ふくらはぎが辛い💦一歩一歩固定を確認しながらできるだけもも裏を使ってゆっくり歩く。

結構休憩を挟みつつ、地蔵岳を超えて(巻いて)丸山谷の頭が近づいてきた。テント地に適切な場所を選んで整地。普段は張らない?フライも張って中に入って暖を取る(15時くらい)。ガスはやっぱりすぐにはついてくれない!弱い火をたきつつもう1本を体温で温めていると無事に強い火が出るようになった🔥雪から水を作ったら鍋をみんなで囲む。いつもこの時間が楽しくてどんどん過ぎて、気づいたら5時間位経っている。あえて寒いところに来て、なにもないところでゆっくり時を過ごす。便利で忙しい現代人にはこの上ない贅沢ですね✨️

2/23(日)朝2時半に起床し、食事をして4時半出発。日の出の仙丈ヶ岳を目指して歩く。

稜線に出ると日も昇りかけ、見晴らしが最高!天気も最高☀️風が強い(>10m/s)という予報だったが、そこも大丈夫。最高のコンディション。中央アルプスがきれいに見え、テンションが上って写真をいっぱいとる。

ここから楽しい道が続く!ものの危ないところが多く、ルートファインディングをしっかりしながらゆっくり歩く。横を見ると一気に落ちていきそう、滑落停止を頭の中でイメージする。

なかなか山頂が近づいてこないまま、気づけば6時半に。計画では山頂についている時間で、下山のことを考えるとかなり厳しく、登頂を諦め下山することにした。

下りは早い、さっきここめちゃくちゃ時間かかってなかったか?というところもサクサク行って半分以下の時間でテント場。テントを回収しさらに歩く。あまりに速いのでゆっくり休憩をはさみつつ。2日目は1日目よりも日照りが強く、サングラスをかける。昨日地味だと思っていた登山道がとてもきれいな場所だと気づく。

14時下山。

下山後の「さくらの湯」はアルカリ性。夏は汗を流すのが気持ちよく、雪は体を温めて固くなった筋肉をほぐすのが気持ちよい。

久々だったがなんとか無事に帰ってこれてひとまず安心😌

 

塩見岳に続き今回も登頂とはならなかった南アルプス。雪山は、歩きが長い、傾斜が少し上がると一気にきつくなる、体力で乗り越えようにも速く動かそうとするとかえって滑って進まない、などなどの事情が重なって、計画のタイムテーブルが夏とぜんぜん違うことがわかってきた。帰りには「このメンバーやったら下りは夏の参考タイムの1割減でいけるなぁ」とも話していた。

今のままでも充分楽しいが、せっかく長く歩いたからもっと稜線にいたい!やっぱり登頂したい!という気持ちも強く、朝も予定より出発が30分遅れたから、まずそういうのをもっとテキパキできるようにしないとな、というところから。日々トレーニング💪

1ヶ月まちなかにいて悶々としていたがスッキリした!一緒に行ってくださった皆さん、車出しから運転からしてくださったOGTさんいつもありがとうございます!

権現岳

UPDATE 2025-01-13


【日 程】 2025/01/11(土)~2025/01/12(日)
【参加者】 会員5名
【コース】 11日(土) 京都=天女山登山口〜三ッ頭〜権現岳〜前三ッ頭(テント泊)
12日(日) 前三ッ頭〜天女山登山口=京都
【記 者】 OT


初めての山行レポート投稿です。エッセイは大の苦手なんですが、ログっぽいものをベースにちょっとでも味が出せるように頑張ります😉

もうゲートから登山口までの林道歩きはコリゴリ💦ということで、当初爺ヶ岳東尾根を計画していたものの、積雪が深く権現岳へ⛰️

八ヶ岳の南、長野と山梨の県境で、編笠山〜青年小屋ルートと今回の三ツ頭からのルートの合流地点に位置する。標高 2,715 m.

 

(タイムログはざっくりです)

0700 積雪により一部通行止めになっている名神を避け、慣れない新名神〜新東名〜中部横断自動車道経由で天女山登山口に到着。

0730 出発。

駐車場を少し過ぎた天ノ河原で早速、富士山と南アルプスの甲斐駒ヶ岳・鳳凰三山がよく見える。北陸はかなり雪が降っているというのに、こちらは快晴☀️適宜休憩中に振り返って最高の富士山で目を楽しませる。天気が良すぎて暑いので服を調整する、気温が同じでもこんなに違うものか。

順調に足を進めていると雪が少しずつ深くなって滑るようになってきたのでアイゼンを装着。かなりの所まで来ていたので余裕では?と思っていたらここからがきつかった💦前三ツ頭まであと200 mといってからなかなかつかない。天ノ河原〜前三ツ頭は、経路の2/3くらいがゆるい傾斜になっているが、残り1/3は急登。荷物を持ってアイゼン装備だと、この傾斜がなかなかきつい!アイゼントレーニングの成果を発揮しつつも、きついものはきつい。時間には余裕があるので、休憩しつつゆっくり足を進める。

前三ツ頭手前で一気に視界がひらけ、先程以上に富士山と南アルプス、さらに中央アルプスがきれいに見える🗻絵葉書みたいと大興奮し、写真を撮りまくる📷️

1200過ぎ 前三ツ頭到着。絶好の富士山展望台でテントを張る。中央アルプスに雲がかかっていて、明日の天気が保証されへんから今日山頂まで行ってまおう!と決断。

1300 再度出発。頂上直前の急登がきつい。

1500 権現岳登頂。写真を撮って日没に間に合うようにテントに帰る。

1600 テント。

夕方になると一気に冷え込んできて暖を取る。テント越しに見える夕焼けに一日の終わりを感じつつ、鍋を囲んで水作り、リゾット、お菓子、ワイン。早く下山してお風呂入りたいな〜と頭はすでに温泉♨️わざわざ寒いところに行って、温かい温泉を切望する、雪山登山はなんと贅沢な遊びなんでしょう☃

 

 

2日目は、寒い中なんとか4時まで寝ることができて、朝食やらお茶やらで意外とすぐに7時に。

0730 下山開始。アイゼンを外して下るトレーニング!アイゼンを付けたままだと、前にコケるし、外したほうが楽だから、とy師匠。何度かスリップしながら、コツを掴んでいく。下りは速い💨

0930 下山。

 

天候に恵まれ、富士山の美しさを堪能できた冬の三ツ頭・権現岳。

アイゼンワークはまだまだで、もっと楽に淡々と歩けるようになりたい!しんどいことをして体力をつけると同時に、しんどいことが楽になるように技術をつける。雪山の厳しさは練習・山の勉強へのモチベーションをあげてくれます、実践はなにより勉強になりますが、一人だと安全な実践はできない。。。同行したみなさんと山に感謝!

大峰で前泊して交差登山 🚙🚙

UPDATE 2024-10-21


【日 程】 2024/10/05(土)~2024/10/06(日)
【参加者】 会員10名
【コース】 Y師匠チーム:WASAMATA HUTTE‐大普賢岳‐弥勒岳‐国見岳‐七曜岳‐行者還岳‐行者還岳登山口
Oさんチーム:行者還岳登山口‐行者還岳‐七曜岳‐国見岳‐弥勒岳‐大普賢岳‐WASAMATA HUTTE

【記 者】 takenoko


 4月末、雨の中いくつもの鉄の梯子を下るのは恐かった。下山後、コーヒーをいただいてホッとできた「WASAMATA HUTTE」。その新しくオシャレな雰囲気に惹かれて、今回の例会が内定。WASAMATA HUTTEで前泊して交差登山。

 お昼出発・WASAMATA HUTTEの魅力もあり、メンバーは10名集まった。ヒュッテ泊4名・テント泊6名。ずっと天気予報は良くなかったが、当日出発地の京都はいい天気。だが、向こうはわからない。大峰へ近づくにつれて、青空がなくなっていく。国道169号線の和佐又口を右折して、キャンプ場への坂道を上っていくと、登山者用の駐車場ではシカが食事中。ヒュッテに到着すると、雨がいつ降ってきてもおかしくないような天気。早くテントを張りたいところだが、チェックイン後に、キャンプ場の方から使用方法の丁寧な説明がある。

 今回のテントは、最近あまり出番がなくなったというブルーの「8人用テント」。Y師匠にポイントを教えていただきながら、無事にテントを張り終える。持ち寄ったコンロ・鍋・食材で味噌󠄀鍋を準備。心配していた雨にもほとんど降られず、外で食べることができた。大きな鍋を皆で囲んで食べると楽しく、家で食べる鍋とは一味違う。お酒とおつまみも出てきた。(◯◯限定のお豆も美味しかった。)

 明日は3時起床・4時出発予定のため、テント泊組とヒュッテ泊組はお別れ。

 テントの中で6名のマットを敷く。まだ夜の7時。標高も高く(1143m)、寒さを心配していたが、シュラフは要らないぐらいのテント内。おしゃべりをして9時前に就寝。こちらのシカは、亀岡のシカとは違うそうで、夜中じゅう、女性の叫び声のような鳴き声が時折聞こえていた。

 

 テント泊組は3時に起き、テントを片付ける。鍋でお湯を沸かして、軽い朝食。(Oさん、お湯ありがとうございました。) ヒュッテ泊組が外に出てきた。星は見れないと諦めていたが、雲が流れたようでキレイな星空。1ヶ月前の大台ケ原ナイトハイクでは、「星が多すぎた!」そう。いつもの登山とは違い、「交差登山」では、移動する前に登山靴を履いて、下山後に乗る車へ履き替える靴などを置いておく。

 

 

行者還岳登山口 出発組 

 キャンプ場から車で暗闇の中を40分程移動。登山口前には1台の車だけ。ヘッドライトを準備して5時出発。

 鉄筋の階段を上り登山道へ。暗闇の中に2つの光があり、何かの動物がこちらを見ている。30分で明るくなり始め、これから目指す大普賢岳とキャンプ場のあった和佐又山が見える。大峯奥駈道まで半分程の地点で、写真でよく見るタイタン(トラック)が捨てられている不思議な光景。登り進み、ヘッドライトがいらないぐらいの明るさに。奥駈道との分岐点、尾根に出た所で休憩。ちょうど太陽が顔を出したところ。曇りだと思っていたので、朝日を見れるなんて想像できなかった。雲海も見える。これから登る行者還岳と大普賢岳の姿も、木々の合間から確認できた。下山するまで天気がもってほしい。

 右側を朝日に照らされながら、行者還岳を目指して進む。途中右手に「お花畑」があったが、もう花の姿はなく、何の花が咲いていたのかわからない。登山道では、咲き終わりのトリカブト、アキノキリンソウ、ヤマハッカ(Google検索)、リンドウの蕾があったが、他の花はわからなかった。その代わり、あちこちに色んなキノコが生えていた。かわいいキノコが好きなK.S.さんの反応が独特で、そのたびに癒される。

 天川辻を通過して行者還宿に着いて休憩。避難小屋で宿泊されていた方が出てこられて、登山口に駐車されていた車の主だとわかる。再出発するところで、Y師匠から無線がきた。「交差登山」ならでは。相手チームは大普賢岳に到着されたそう。

 「その険しい山容により、役行者をして1度は引き返させた」という行者還岳までは急になり、崖のような部分や木の梯子がある。登るのも緊張するが、下るほうが大変そう。登山開始から2時間半歩いてやっとたどり着いた頂上には、木が茂っていて眺望はないが、シャクナゲの蕾がいくつか。Oさんが景色の見える場所へ案内してくださる。ザックを置き1人ずつ交代して、一歩踏み外すと危険な狭い所から、真下にある行者還宿まで歩いてきた尾根、弥山・八経ヶ岳方面の山々が見える。

 次は七曜岳へ。行者還岳からの下り道で、大普賢岳を中心とした山々が並んでいる。象形文字の「山」の姿のよう。雲海も素晴らしい。途中には、苔の中に大きなカエル。木漏れ日が虹色に広がった神々しい光。Y師匠から無線がきて、相手チームは国見岳を下ってるそう。去年紅葉が綺麗だった稲村ヶ岳・大日山を見渡せる場所も。和佐又への分岐を越えて、鎖場を登ると七曜岳へ到着。休憩できるスペースはなく、すぐに下山。滑りやすい橋、鎖を両手で掴んで下りる崖、後ろ向きの四つん這いになって下りる木の梯子、危険な所が続き、気を抜けない。

 やっと休憩できる場所に着いてゆっくりしていると、前方から相手チームの気配。アップダウンを終えた5人が到着し、「交差」する。お互いのチームの無事な姿を確認し、車のカギを手渡し。相手チームが休むことなく出発するのを見送る。キャンプ場から5時間ぶりに、大峯奥駈道で出逢えた不思議な時間。両チームが頑張って歩いてきたから経験できた。

 こちらのチームも出発し、国見岳へ向かう。左手の窪地には七ツ池(鬼の釜)。そのうち、これまでのような危険な部分は少なくなり、大峰らしい笹が広がるなだらかな登山道が続く。いつしか青空がなくなっている。建物があったであろう稚子泊。靄がかかって幻想的な雰囲気の中を進み、標識に気づかないと通り過ぎてしまいそうな国見岳への急登。眺望はなく下山。

 赤く色づいた木を見つけて皆で撮影。ヘルメットを被った20名程の団体とすれ違うと、弥勒岳へ。大普賢岳には周回ルートがあり、登山者も多くなる。大台ケ原を望める水太覗ではガスっている。最後の急登では10名ぐらいの人とすれ違い、大普賢岳へ到着。4月に続き今回も眺望はないが、相手チームの写真を楽しみに。少し休憩して下山。

 ここから鉄の梯子が続く急な下り。まだ雨が降っていないことに感謝。歪んだ危険なものもあり、慎重に下っていく。大普賢岳ピストンの団体10名とすれ違う。前回は通過した石ノ鼻に登ると、左手に日本岳、右手後ろに小普賢岳と大普賢岳が見える。修験道の行場である鷲ノ窟・笙ノ窟・朝日ノ窟・指弾ノ窟を越えて進むと、緩やかになっていく。

 相手チームから下山の連絡。少し待ってもらうことになりそう。ヒメシャラが印象的な広い登山道にもキノコがいっぱい。1時半キャンプ場へ到着。雨が降る前に無事に下山できて良かった。車に乗り込み、本日2度目のキャンプ場からの下り。相手チームが待つ道の駅へ向かう。

 

WASAMATA HUTTE 出発組 (by里山)

 午後から天気が下り坂との情報もあり、早朝4時過ぎに和佐又ヒュッテを出発。ヘッドライトの明かりを頼りに笙ノ窟へと進む。尾根道から岩壁をトラバースする道になり、足場に特に気を使わなくてはならなくなった頃に日が昇り周辺が明るくなった。日の出時間から出発時間を計算したY師匠、さすが! 

 笙ノ窟では、岩壁から頭上に水滴が落ちてくる。夜露と相まって、足元の岩場、整備された鎖・木橋・鉄の梯子が滑り緊張の連続。大普賢岳を通過し、少し下って振り向くと大普賢、小普賢のコンビが並んで見える。ちょっと可愛い。本日の最難関を突破したと一瞬ホッとしたが、まだまだ続く難所。「油断が命取り」と皆で声をかけながら進む。七曜岳を下るまでは気を抜くと崖下への滑落を想像させる道が続く。

 稚児泊で景色が一変。石灰岩の山特有の苔むした白い岩。教えてもらわなければ判らない程大きなドリーネ。美しい景色だが、石灰岩と黒土がこれまたよく滑る。

 相手チームと交差して、しばらく進むとやっと笹原の柔らかい道。行者還岳をピストンして奥駈道を南進。1458のピークから西へ国道309号へ下山。車道には13時ちょうどに到着。ゆっくりとした足並みだったけれど、Y師匠が「ここの休憩は3分…5分」と細かく厳しく時間管理してくれたので、いいペースでの登山だった。

 

 「道の駅 杉の湯川上」併設の「湯盛温泉 ホテル杉の湯」で入浴。3時半頃、帰り道にある吉野の「レストラン里」へ。品数豊富なメニューから、まぐろカツ定食・肉厚とんかつ定食・石焼き牛カルビ丼セットなどを各自注文して満腹に。夜の7〜8時台に京都・亀岡へ。とても楽しい2日間だった。

WASAMATA HUTTE。青いテント横で味噌󠄀鍋を囲む。
大普賢岳・和佐又山。奥駈道からの朝日。雲海。
行者還岳へ。 木漏れ日の「ハロ現象」。
象形文字「山」のような姿。
もうすぐ「交差」。
大普賢岳から。
色んなキノコ。K.S.さん編集。