紅葉の山でアイゼン&背負い搬送の練習
UPDATE 2024-12-02
【日 程】 2024/12/01(日)
【参加者】 6名
【コース】 比良山系 ヤケ山登山道
【記 者】 里山
今年の秋は遅く 紅葉が美しいヤケ山山麓。陽梅の滝に向かう登山道に、アイゼンとピッケルとヘルメットの冬装備3点セットの6人組。冬装備未購入だが、チェーンスパと借りたピッケルで練習参加した人もいて、その前向きな姿勢が嬉しい。冬山で自分のアイゼンで自分の足を引っかけて転倒する危険を考えれば、アイゼン&ピッケルでの歩行に慣れるのはとても大事。適度に岩ごろごろ段差ありの登山道を先輩の指導を受けつつ登った後、涼峠で昼食。
そして「背負い搬送」の訓練開始。
メンバ―は、先輩と男性3名と女性2名(私も含む)。当会の女性メンバーの中では平均的体重(と思いたい)の私が要救護者役(背負われる人)。
まずは空のザックを作るため、一つのザックの中身を全部出して他メンバーのザックに分散。カラビナとスリングを準備(普段から緊急用として携帯しているカラビナ&スリングセットを3人分合わせて使います。)
「百聞は一見に如かず」ここでは、空のザック、カラビナ、スリングをどう使うかの説明は省きますが…。
地面に座って動けない私と搬送者を搬送用の道具で結束すると男性でも両脇から2人が手伝わないと立てません。歩く時には、搬送者の前後にスリングを結び付け、それぞれの端を1名ずつが持って付き添う。重い荷物(私)を担いでバランスを崩しやすい搬送者を 上りでは前方の者が引っ張り、下りでは後方の者が引っ張りつつバランス補助。また、背負い搬送中は目線が下向きになるので周りが足元を見てやる必要もある。つまり1人を搬送するのに3人がかり。残りのメンバーが要救護者の荷物を運ぶので、+1名が必要。
私は順番にみんなに背負われて下り…やっと私にも背負う順番が来たと張り切ったら、先輩から「Fさんが実際に背負える相手はいないだろう」と言われ「それもそうだ」と納得。むしろ、本日の女性メンバーSさん(背は高いが私よりスリム)が、私を背負ったその馬力に脱帽。
練習したけれど、実は「背負い搬送」を実施するのは大変。それでも、山の中では電波の都合で事故の現場から救急要請ができる場合が少なく、もし、途中まででも自力で搬送できるパーティーなら、少しでも早く傷ついた仲間を救急隊に繋げることができる。直接に背負う力はなくても、「やり方」「補助のしかた」を実践できる人が多ければ、自分たちでできる事が増えて登山パーティーの安全度があがります。「リーダーが知ってるから大丈夫」と思ってはいけないのは「リーダーが要救護者になるかも知れない」からです。
一方、救助要請して現場で救急隊を待つにしても、するべきことは沢山あります。要救護者の安全確保や、できる限り傷病の状態を悪化させない努力、低体温症を防ぐ事。そして、自分自身の身を守ること。
これからの山行の機会に少しずつ練習を組み入れて、「できる登山者」にみんなで成長しましょう!
アイゼン歩行トレーニング in 比良
UPDATE 2024-11-28
【日 程】 2024/11/21(木)
【参加者】 先輩と生徒7名
【コース】 比良正面谷P…堂満岳…正面谷P
【記 者】 kamemaro
トレーニング実施日:10/26,11/9,11/14,11/21
…先輩が、会員に呼び掛けて実施してくれた練習会。参加希望者の都合に合わせて、生徒が一人でも付き合ってくれたので、4日間の開催となりました。危険な場所や慣れない装備の練習は、とても大切ですが、一方、その練習中こそが事故の確率が上がる場面でもあります。丁寧に安全に指導をしてくれた先輩に感謝いたします。(生徒代表)…
10月末から雪の山に行きたい会員を対象に、雪山に必須のアイゼン歩行トレーニングを行う
比良でトレーニングに絶好の場所を見つけたので毎回、通勤・行楽に向かう車両などの混雑時を避けるため早朝に出発する
登りも下りも 本物の雪の状態そのもの(砂や小石の集まりなので、少し違和感はある)で、直登や斜登下降はもちろん、アイゼン無しの歩行もうまく練習できる
急斜面はピックと前爪をうまく使用して本番さながらの登攀が可能
気をよくして 最初から長時間の登行と下降を行ったので 踵や足首、太ももに痛みが2~3日残ったものの、2回目からはそれもなくなり、身体が冬のバージョンに入ったように感じる
それにしても比良のローケーションは最高!!ついつい時間を忘れて登り続けてしまう…琵琶湖の向こうに御岳や恵那山、中央アルプス、白山が見えた日もあった(もう少し、水蒸気が少なければ北アまで見ることができます…)
11月初旬は紅葉の真っ最中 下旬になると中腹より上部は 冬枯れの山となる…ほぼ毎週も行くと、四季の移ろいを目の当たりにでき、もうけたような気分になる
トレーニングに参加した皆さんはこの冬、今までとは違った冬山の楽しみ方ができることでしょう 早速、来月から南ア、北ア、八ヶ岳と多くの冬山登山が計画されている kamemaroも一緒に行きたい! 楽しみ!!た.の.し.み!!
GWの霞沢岳。予想外の展開と上高地散策⁈
UPDATE 2024-05-06
【日 程】 2024/05/03(金)~2024/05/04(土)
【参加者】 会員3名
【コース】 上高地バスターミナルー林道ー白沢出合登山口ー徳本峠手前分岐ージャンクションピーク手前ー徳本峠ー白沢出合登山口ー小梨平キャンプ場(泊)ー河童橋ー大正池
【記 者】 Koume.S
GW真っ只中の3日深夜0時30分京都出発。深夜の為か高速道路は、渋滞なしのスムーズ。高山市に入り、コンビニで朝ごはんを食べ、あかんだな駐車場へ到着しました。6時半の上高地行きバスに乗り、上高地バスターミナル到着。
上高地の周りは、残雪の山々、青空と朝のひんやりした空気、透き通る梓川の水、いつ来てもため息が出るほどきれいな場所。
今回の霞沢岳へは、明神から徳本峠へ登り、東側から霞沢岳を目指すルート。
明神まで歩いたところで休憩。白沢出合奥の林道終点から登山道に入ります。ニリンソウの群生を見ながら、白沢沿いを歩き、黒沢に入ってから徳本峠手前の分岐まで、アイゼンを付け、急斜面を慎重に約500メートル高度を上げます。冬装備テン泊の重さがやっぱりつらい。何度振り返っても、明神岳や穂高連峰の雪山が最高に美しいです。
次は、ジャンクションピーク目指して、雪溶けした藪漕ぎを通過し、気温も上がってグズグズに腐った残雪期の雪に悩まされながら、雪と土のミックスの急斜面を九十九折りに登りつつ、ルートファインディング。とにかく歩きにくく、気をつけないと雪下が空洞になり、踏み抜きも多いこの雪質は、足の置き方にも神経を使います。
ジャンクションピーク手前100メートルの所で、急な雪面のトラバースに阻まれ、後ろ髪を引かれるも、残念ながらの途中撤退の判断。
徳本峠小屋横(冬期休業中)でお昼を軽く済ませ、下山する事に。登ってきた急斜面をひたすら500メートル降りました。雪下の沢の踏み抜きに注意しながら、一歩ずつかかとから踏み込み慎重に。長い長い下山後、やっとの思いで、白沢沿いの登山道に戻りました。あーきつくて、長かったー。
今回は、小梨平キャンプ場でテン泊をし、夕飯はキムチ鍋。美味しくいただきました。
翌朝も憎いほどの快晴。河童橋から梓川右岸の木道を歩き、上高地を散策。師匠の上高地や周辺の山々のガイド並みに詳しい案内を聞きながら、林間コースを歩き、田代池、大正池へ。大正池でバスに乗り、あかんだな駐車場に戻り、「宇津江四十八滝温泉しぶきの湯 遊湯館」に立ち寄って汗を流し、お昼ごはんをいただきました。日替りランチの丼に入っていたコシアブラの天ぷらが美味しかったです。
冬のテン泊装備の重さと残雪期の雪の歩き方の難しさを痛感しました。今回教えてもらった事と5月にある府岳連の春の雪上訓練でしっかり勉強したいと思います。
連盟交流登山in氷ノ山
UPDATE 2024-03-05
【日 程】 2024/03/03(日)
【参加者】 会員4名・他会9名
【コース】 氷ノ山国際スキー場ー東尾根避難小屋ー山頂ピストン
【記 者】 norokame
当初予定の若桜スキー場が雪不足で早々に閉鎖、兵庫県側の国際スキー場からのコースに変更になったとたん冬型気候になり、あちこちで雪の便り。その上、雪崩事故も多発。心配しながらとりあえずスキー場へと向かう。
うちの会から4名、他会から8名の参加でリフトを2本乗り継ぎ東尾根取り付き点にて準備。見上げると、真っ青な空に真っ白な山が手招きしている。歩きメンバーはうちの3人だけで他は長い板や短い板、スノボをザックにくくりつけ、つぼ足、スノーシュー、ワカンとさまざまな出で立ちで、いざ出発。
杉木立の急登をあえぎ、東尾根避難小屋に。すでにかなりの登山者が登っているらしく、トレースはしっかりあるが、ワカンが無いと苦労するようだ。ブナの木々に付いた樹氷に歓声を上げているうちはまだ余裕があったが、一つ二つとこぶを越えるごとに積雪は増えるし尾根は痩せてくるし・・・。冬山一年生のS氏と攣った足を引きづっている私は、とびきりの足長Hi嬢にはついていけな~い(涙)
やっと最後のこぶを登り切ると山頂が指呼の間に。そして辺りの木々はモンスターとなって私達を歓迎している。きれい!きれい!きれい!
転げるように小屋へと飛び込み、行動食をのどに押し込み、いつも以上に短いランチタイムで下山準備。もう空模様が刻々と悪化の兆し。ワカンを外し、つぼ足でスキー組より一足先に下り始める。
少し下がるとさっきの風は嘘のように穏やかになり、モンスターを楽しむ余裕もでる。すぐにスキー組には追い抜かれ、さっき喘いだ急登を緊張しながら下山し、避難小屋でしばし休憩。ここからはチェーンスパイクを装着して急な杉木立の中をスキー場へと無事帰還。
スキー組の中には山頂まで届かなかったメンバーもいたり、滑れてもほんの数分?数秒?だったりで、スキー場でもう一滑りしてたようだ。歩き組の3人は十分すぎるくらい雪山を満喫。振り返ると山はすっかりガスに覆われ、好天の間に下山できてラッキーだった。
八ヶ岳 硫黄岳(雪山初心者日帰り山行)
UPDATE 2024-01-24
【日 程】 2024/01/20(土)
【参加者】 会員3名+1名
【コース】 美濃戸…赤岳鉱泉…赤岩ノ頭…硫黄岳(往復)…樅ノ木温泉…京都
【記 者】 kamemaro
深夜に亀岡を出発して、八ヶ岳に向う。天気予報は、1週間ほど前から雨(雪)雨(雪)雨(雪)雨(雪)であるが、私の予報では、「正午頃まではそんなに降らない 降っても雪」と…思って。
6時前、美濃戸に着いて空を見上げると満天の星空…しかし、しばらくすると星が見えなくなる。雲か?ガスか??…硫黄岳に登って下りてくるだけの山行なのでどちらでもいいが、雪山初めてのメンバーがいるので展望は大切である。
12月29日に来たときより雪は多く、登山道にある氷は雪に覆われてほとんど滑らない。鉱泉に着いた頃には、周囲の山をガスが覆い始めたが赤岳も横岳もまだ見えている。
支度を調え硫黄岳へ向かって登り始める。小さなコブを越えた辺りまでは、向かいの入笠山の山頂近くは見えていたが、降る雪が周囲の山々を隠し始めた。それも赤岩ノ頭に登る頃には全く見えなくなり、「早く写真を撮らなくては!」と、メンバーも焦る。見るみるうちに赤岳や横岳は、ガスを伴った雪で見えなくなった。それでも「周囲が見えただけでも、この間の越百山よりよかった!」と(越百は何も見えなかった)はしゃぐメンバーもいてホッとする。
赤岩ノ頭からの尾根筋は、北西の風がまともに当たるが寒気が流れ込んでいないからそんなに寒くはない。尾根を忠実に辿るが、視界は50m余りで前方に出てくる岩を目標にただただ歩くだけ。2~30分で山頂に着く距離であるが、つ・か・れ・る! 風の方向とは反対側の斜面に入るとウソのように暖かい 「ホッ!」。
5m余りの雪に覆われた岩場を越えると、すぐに山頂である。風が強くガスで何も見えないので、そそくさと下山にかかる。ホワイトアウトで足下の陰影が見えない。だだっ広く、ゴロゴロした石コロがころがる山頂広場で、躓いたりアイゼンを引っかけて転ばないよう気を遣う。
ようやく赤岩ノ頭まで戻ると、雪山初めてのメンバーも写真を撮ったり周囲を見渡す余裕が出てきたようだ。
ここからは、雪が柔らかく滑る心配がないのでアイゼン無し歩行技術も身につけるため、アイゼンを外して樹林帯を下山する。
悪天候の中を登ってくる人を尻目に、登りの約半分のタイムで美濃戸まで下山する。
入笠山のパーティーに連絡を取るが、まだ山頂にも登らず、雪の山を楽しんでいる様子が電話の向こうから聞こえてきた。ホットいて、風呂に入ってうまい飯でも食って、先に帰ることにした。