賑々しく丹後・由良ガ岳へ

UPDATE 2023-10-06


【日 程】 2023/10/01(日)
【参加者】 会員8名
【コース】 丹後由良駅ー登り口-分岐-東峰ー分岐ー西峰-分岐ー登り口-由良駅
【記 者】 norokame


目覚めると雨!ガ~ン!

「朝時雨は好天の兆し」って言うし・・・しかし行き先は丹後。「弁当忘れても傘忘れるな!」だって!

雲の動きを確認すると、北の方が雲無し。予定通り出発。トンネルを抜けると青空!

駅前広場に駐車スペースがあり有り難く置かせてもらい、出発準備をしていると、駅のカフェに行列が出来ている!先日テレビで放映してた「ちくわパン」が目当てらしい。帰りにはもう売り切れかな?と思いながら出発。

女性ばかり賑やかに登り口に到着して、獣よけの扉を開けて登り始めるが、この辺りの地質が花崗岩のザラザラ道で水が出るたびに削れて、深い溝状になっているところが多々あって歩きにくい。足の短い私なんか苦労の連続。

ま、しかし、空は青いし、時々振り向くと海が見えるし、風も涼しいし、気分良く高度を上げて行く。杉の植林から自然林になると地質が変わって、すべりやすくなってきた。下りが心配、と思っていたら、下山してきた二人連れのハイカーが目の前でスッテンコロリン!

なんとか急登を登り切り稜線に達すると、そこは東峰と西峰の分岐点。まずは東峰へ。これまたきつい登りが待っていたが、Bの形の緩やかコースもあり各々好きな方を選んで登る。虚空蔵菩薩が鎮座する東峰からは、眼下に由良川、そして若狭湾、東には双耳峰の青葉山などが見え、展望抜群だ。ひなたぼっこをしながら昼食を済ませて、分岐に戻り、西峰へと緩やかな稜線を行く。こちらに二等三角点があり、また違った展望が広がっている。

下山も緊張を強いられそうなので、早々に出発。例のヌルヌル場所でメンバー一人が転倒。茂みの中へ転けたので事なきを得るが、それを見たために、ますます腰が引けて歩が進まない。それでもやっぱり下りは早い。予定通りの時間で由良駅に到着。

駅のカフェで好みのパンと飲み物で小腹を満たし、帰路につく。

 

「潮騒」の舞台 神島に行ってきました

UPDATE 2023-07-09


【日 程】 2023/07/08(土)
【参加者】 会員7名
【コース】 鳥羽マリンタワー~船~神島漁港~八代神社~神島灯台~灯明山~監的哨跡~カルスト地形~ニワの浜~神島漁港~船~鳥羽マリンタワー
【記 者】 ひろさん


 離れ島シリーズ第2弾。

 今回は、三島由紀夫さんの小説「潮騒」の舞台となった伊勢湾の離れ島・神島に行ってきました。

 梅雨前線停滞で各地雨予報の中、なんと晴れマークが出ていて、晴れ男伝説復活?と自画自賛。

 

 「その火を飛び越してこい」

 このフレーズを聞いて、NHKの朝の連ドラ「あまちゃん」を思い出した方もいるのでは??

 小説「潮騒」で新治と初江が嵐の中でたき火をはさんで交わし合うクライマックスシーンの有名な台詞で、「あまちゃん」にパロディで挿入され、劇中に登場するアイドルユニットの「潮騒のメモリー」に「来てよ その火を飛び越えて♫」と歌われるなど、島全体がこの小説の舞台となっています。

 鳥羽マリンタワー7時40分発の船に乗船。

 「遠くに見えるあの島が神島だよね?」と話しながら、2階のデッキでかなりの高速で走る40分間の船の旅を楽しみます。やはり、船で渡る旅には独特の特別感が。だんだん近づいてくる島にワクワク感が募りながら、神島に上陸。

 マリンタワーで入手したウォーキングマップを見ながら時計回りに島を一周することに。登山では磁北線入りのちゃんとした地形図を持ちましょうですが、こういう場所ではイラストマップが役立ちます。

 初江が、新治の危険な航海の無事と晴れて結ばれるように祈った八代神社、今は無人で中に入ることは出来ませんが、小説の時にはまだ灯台守がいて新治と初江が結ばれる重要な場所となり、ラストシーンに描かれた神島灯台、そして冒頭に書いた「その火を飛び越してこい」の舞台となった監的哨跡など、場所場所に小説と映画の説明を書いた案内板を設置してくれていました。私の世代的には百恵ちゃんで、潮騒の映画のこのシーンはドキドキしながら観た思いでがありますが、今回行く前に観た吉永小百合さんの美しさには改めて魅入ってしまいました……。

 ということで、この島めぐりをする際には、小説を読んで映画を観ると楽しさ倍増でおススメです。

 

 ちなみに、山岳会の山行なので、灯明山(171メートル)の山頂だけは踏んでおこうと。ただ、山頂への道標はなく、山頂へ入る道を見過ごして、かなりの距離を登り直すことに。皆様、暑くてバテ気味の中を申し訳ありませんでした。なお、山頂には三角点はありましたが、展望はまったくなし。ただただ山頂を踏んだという感じです。

 下山中、カルスト地形やニワの浜の岩など、インスタ映えする場所がありましたが、わが会の師匠SY氏がさささと岩に登り出して……。今回のメンバーには他に追随する者はなし。軽やかな足取りに岩を登る際のルート取り、足場の見つけ方・体重のかけ方など学ばせていただきました。

 そんなこんなで、ゆっくり歩いても島一周するのに3時間とはかかりません。

 12時に山海荘でランチ予約してありましたが、時間まで1時間もある。皆さん、朝早かったし暑かったし、思った以上のアップダウンでお疲れ気味。電話してみると、「入って休憩してもらっていいですよ」との温かい言葉をいただく。ランチを早めていただいた。豪華なお弁当にカワハギの煮付け、タイの塩焼き、あまり市場には出回らないコチのモチモチした白身など新鮮なお刺身。食べきれないほどの豪華ランチをゆっくりいただいた。

 問題は、帰りの船が15時50分までなく、あと3時間以上ある。さあ、どうする??

 山海荘の方の厚意で、時間まで休憩してくれたらいいとのこと。

 この会始まって以来初?とも思われる、午睡タイムを味わえた。

 さすがに、3時間ここで午睡は、はばかられたので、海岸を散歩後、山海荘の姉妹店の時計台横のお店でカフェタイム。

 氷は頭がキーンとなるので食べられないと可愛らしいことを力説するSY氏以外は、かき氷をいただく。久しぶりに食べて帰りの船の時間まで涼ませていただきました。

 帰りの船は、外海の場所では波が高く、ジェットコースター気分も楽しめて、ゆったり一日島時間を味合わせていただき、帰路につきました。

 時間つぶしどうしよう?と考えたのはほんと、久しぶりのことでした。今度行く時には絶対、釣り竿持っていこっと。

 たまにはこんな旅もいいですよね? と、毎回書いているような気がしてきて「たま」ではなくなってきましたが、離れ島・海鮮満喫の旅第3弾、第4弾と続く?  こんな企画にも笑顔でお付き合いいただける最高のメンバーに加えていただき幸せです。またお付き合いください。

 

この島全体が小説「潮騒」の舞台となっています。
神島灯台。小説のラスト、初江が「これ覚えとる?」と自分が新治に渡した写真が彼を守ったと考えたのに対し、新治が「あの冒険を切り抜けたのが自分の力である」ことを知っていたと結ばれているのがなかなか面白い。
「その火を飛び越してこい」の舞台となった監的哨跡。
カルスト地形で
SY師匠が一人岩づたいに渡った先から撮っていただいた一枚
 登れる岩や!と思った瞬間に颯爽と登り始めるSY氏。さすがです。
山海荘での豪華ランチ。食べきれないほど量量
K氏作。私は気づきませんでした。同じ場所に行っても見つける対象が違って楽しい

お花と湖とジブリを楽しめた三十三間山

UPDATE 2023-06-14


【日 程】 2023/06/10(土)
【参加者】 会員10名+体験1名
【コース】 倉見登山口~三十三間山~轆轤山~黒龍大明神~倉見登山口
【記 者】 たくみ


福井県若狭市と 滋賀県高島市の県境にある三十三間山へ行ってきました。山名には諸説ありますが、京都の三十三間堂の棟木を山中から切り出したことに由来するとも言われています。

倉見登山口には20台ほど置ける無料駐車場にトイレも完備(協力金100円)されています。登山口から林道を抜け、涼しげな沢沿いを歩きます。風神の滝でマイナスイオンを浴びた後は、樹林帯に入り山頂までひたすら登りです。木々の間から指す日差しが心地よいですが、蒸し暑さで汗が止まりません。ホッコリ手書きの看板やかわいいお花に元気をもらい、みんなでワイワイお喋りをしながら稜線へ出ると、一気に展望が開けます。

三方五湖や若狭の町、若狭湾や雄大な山並みを眺めながらの気持ちいい稜線歩き。すばらしい景色にウットリしました。山頂は木々に囲まれていたので、少し降りて見晴らしの良い場所でランチタイムです。日差しもそれほどきつくなく、心地よい風が吹く中、フカフカの芝生の上で少しお昼寝するメンバーも。気持ちよさそうでした。

ランチ後は轆轤山(ろくろ山)へ。大きなアップダウンもなく、眺望も良いので、食後の重たいお腹でもなんとか気持ち良く歩けました(笑)。山頂は開けており360度の素晴らしい展望でしたが、風をまともに受けて何度も帽子が飛ばされそうになりました。こんな環境でも樹木は低い姿勢でしっかり根を張って、健気に花を咲かせていました。遠くから見えた地面の丸い模様はコケの群生で、こちらもよく見ると小さな花を付けており、素敵なアートに見えました。

下山路はジブリ感のある巨岩や御神木(岩)などの見どころもあり、意外と楽しめました。そこを過ぎると、あとは駐車場まで長〜い林道歩きです。ここが地味に疲れました。

登山道には小紫陽花やアブラギリ、エゴノキ、ヤマボウシなど、この時期ならではのお花が見られました。雲が多めでスッキリ快晴とまではいきませんでしたが、梅雨の時期にしては上出来なお天気。

予定より早く下山できたので、帰路途中の道の駅若狭熊川宿で行列に並んでバナナシェイク「サンキューバナナ」を堪能。お土産に焼き鯖寿司も購入し、心もお腹も満たされた一日になりました。

ラピュタの世界へ 友ケ島周遊記

UPDATE 2023-05-21


【日 程】 2023/05/20(土)
【参加者】 会員6名+会員外1名
【コース】 加太港~船~野奈浦桟橋~友ケ島灯台~旧海軍聴音所跡~第3砲台跡~野奈浦桟橋~船~加太港
【記 者】 ひろさん


 山岳会に所属しながら、「山より海が好き」と言い続けて幾年月……

 以前から行きたいと思いつつ、交通アクセス等の関係もあって行けてなかった友ケ島に上陸することが出来ました。

 加太港から友ケ島に渡る船を事前にHPで調べたところ、始発が9時だったので、その船に乗船出来るよう早めに出発。

 亀岡で車の少ない道を走り慣れている私は、阪神高速の難しい分岐等に戸惑い、乗り間違えて戻ること二回……(帰りはナビを推奨ではなく高速優先にしたら阪神高速ではなく普通走る道を選択してもらえてスムーズでした)。

 それでも8時20分ころには到着。まだ出発時間までは時間があると列に並び、念のため列の前に行って切符売り場で聞くと8時半の船があるとか。慌てて皆を集めて切符を購入。その船に乗船することが出来ました。

 友ケ島までは20分程度の短い時間ですが、それでも船で島に渡るって特別感があります。

 9時前に野奈浦桟橋に到着。わくわく感しかありません。少し曇っていて、まっ青な空とまっ青な海とまではいかないまでも、前日の雨からしたら一夜にして回復して過ごしやすい気候。今月、私が企画していた山行が二回続けて雨で中止にしていたので、本来、晴れ男のはずの私の名誉回復?できてほっと。

 桟橋近くの案内センターで島内の地図をゲット。この地図には至る所に設置されている道標の番号が記載されており、すごくわかりやすいので入手をオススメします。

 みんな初めてなので、とりあえず名所探訪コースを左周りで周回。各所それぞれに趣があり、インスタ映えしそうな場所が多数。写真撮りまくりで後から整理するのが大変そう……。これまで何度も見ていた「ラピュタの世界」の第三砲台跡では、迷子になりそうなぐらい地下に張り巡らされた道をたどり、感慨に浸るとともに、そもそもこのような施設が作られた意味、ここが軍事上、重要な拠点だった訳、ここで先の見通せない時代を過ごしていた人々などに思いを馳せ、今、こうして観光的に非日常の穏やかな時間を過ごさせていただいている幸せに感謝しかありません。こうした時間をこの先の未来に続けていくことの難しさと大切さ。ちょっと真面目に考えながらの旅となりました。

 帰りは、13時30分発の船に乗船予定で、桟橋近くの売店でソフトクリーム(自分で作れます)や飲み物等をいただいてから並んでいると、時間前に出航。朝もそうでしたが、混雑具合に応じてHPに書かれてある時間以外にも船が出るようです。

 道の駅みさきに寄り道して、シラスやお刺身などゲットして帰宅。皆さん、夕餉は海鮮丼など豪華な食卓のおみやげ付きで、いつもの山行とはひと味違う、時間がゆっくり流れる一日を楽しむことができました。登山とはいえないかもですが、たまにはこんな企画もいいのでは? また、海や離れ島の旅にご一緒いただければうれしいです。

(インスタグラムにSさんが素敵な投稿していただいてますので合わせてご覧くださいね)

 

 

加太港からこの船で友ケ島に渡ります
タイワンリスという外来種。人を恐れずたくさんいました。
桟橋から少し歩いた所にあったブランコ。インスタ映えしそうなロケーション。
今回参加の女性陣。美しい! 絵になりますね。
135度子午線記念碑にあった鏡に映る姿。Sさんナイスアイデア。さすがです。
孝助松の浜。小さなヤドカリ?や生き物がいて、みな、童心に返って真剣そのもの。あっという間に時間が過ぎていきます。こんな時間もいいなあ。
本日のメイン? 第三砲台跡で。本日の一枚になりました。
第三砲台跡。ここだけ内部に入ることが出来ます。迷路のようになっていて、探検隊気分に浸れます。

下って登っての山行【久須夜ヶ岳〜蘇洞門】

UPDATE 2023-04-23


【日 程】 2023/04/23(日)
【参加者】 会員7名
【コース】 エンゼルライン山頂駐車場ー久須夜ヶ岳ー山頂駐車場ー蘇洞門入口ー大門小門ー蘇洞門入口ー山頂駐車場
【記 者】 晴れ女TS


登山といえば、山に登って降りる。それが一般的な登山。でも今回は「降りてから登る」というちょっと珍しい山行を楽しみに行ってきました。

福井県【久須夜ヶ岳(くすやがたけ)】
スタート地点はエンゼルラインというドライブロードの駐車場。山頂駐車場があるので、そこからのスタートです。

事前情報から空いている駐車場だと思っていたのですが、行ってみると予想以上に沢山の車が集まり、駐車場に入るのに行列が。しかもよく見てみると同じ車がズラ〜ッと。着いてみてわかったのですが、ちょうどこの日、この車を愛する人たちの集まりが催されていたのでした。
駐車場を埋め尽くす同じ車種の車。景色のいい展望スポットなのに全然景色を見ている人がいない。みんな車を眺めている。かなりビックリしたのですが、こんな珍しい状況もなかなかないもので。そんなハプニングも楽しみつつのスタートとなりました。

山頂駐車場の標高は600m。そこから目指す久須夜ヶ岳の山頂(一等三角点)は618.69m。行ってみると片道10分もかかっていない。過去最短の山行か?!?!
いやいや、ピークは踏んだのですが、これが今日の目的地ではないのです!ここからが本当の目的地へ。

もう一度駐車場に戻り、そのまま通りすぎて、登山口へ。
目指すは名勝【蘇洞門(そとも)】
北西に向かって、海岸に向かって、ひたすら下って行きます。

蘇洞門までの山道は、美しい新緑を楽しみながら急な斜面を降りたり細い道をトラバースしたりしながら進んで行きます。目的地が近づくにつれ徐々に増していく空の青と海の青の濃さに、思わずテンションも上がって行きます。

いつものようにお喋りを楽しんでいるうちに、気がつけば最初のスタートから約2時間。ついに蘇洞門の「大門・小門」と呼ばれる地に到着しました。

大きな岸壁にまるで門のように空いた穴は「海食崖(かいしょくがい)と言って、波の浸食作用によって出来た洞穴です。自然のパワーと美しさを感じる場所でした。
すぐそばにある「吹雪の滝」もまた素晴らしい。

お昼休憩を取ったり写真を撮ったりしていただけですが、気がついたら1時間ほどそこに滞在していました。これはいつもの山行から考えると異例の長さの休憩時間です。でも後から記録を見て気づくまで、そんなに居たとは感じられないほど、楽しい時間の流れはあっという間でした。

青い海と青い空がすぐ目の前にあって。
運のいいことに、私たちだけのほぼ貸切状態。贅沢すぎる時間でした。

行きがひたすら下る…ということは、帰りはひたすら登り。しんどいと言いつつもさすがは健脚のメンバー、サクサクと登り標準時間よりも早く予定よりも早くでスタート地点に戻ってきました。

蘇洞門への一般的な行き方は、「蘇洞門めぐり」という遊覧船があるので、海側から行くことができます。私たちも、せっかくなのでと下山後(登山後か?!)にこの遊覧船を楽しんでから帰る予定をしていました。
ところが、前日もこの日も海上状況が不安定で、遊覧船は全便欠航。こんなに良いお天気なのに…
非常に残念ではありますが、これが自然の厳しさです。私たちの思い通りにはいかないのが自然というもの。

でも問題ない。
船が出ない?それがどうした!
私たちには、自力で行ける足があるのだ!!

普段から船が出ないこんな日は、時間をかけて歩いた人だけが堪能できるという贅沢。
お天気にも恵まれ、素晴らしい山行になりました。

たまにはこんな珍しい山行もいいもんですね。