山が好き 花が好き【唐松岳~五竜岳縦走】

UPDATE 2025-09-02


【日 程】 2025/08/25(月)~2025/08/27(水)
【参加者】 会員5名
【コース】 1日目:八方駅(13:15)===八方池山荘(13:55)約2時間半、八方尾根研究路を散策
2日目:八方池山荘(4:40)~丸山ケルン(7:14)~唐松岳頂上山荘(8:15‐25)~唐松岳(8:35‐50)~唐松岳頂上山荘休憩(9:05‐30)~大黒岳(10:55)~五竜山荘(12:09)
3日目:五竜山荘(3:50)~五竜岳(5:19‐5:25)~五竜山荘休憩(6:25‐7:10)~西遠見山(8:32)~大遠見山(9:20)~中遠見山(9:55)~小遠見山(10:28)~地蔵の頭(11:29)~アルプス平駅(11:50)===とおみ駅(12:15)

【記 者】 dekopon


 

 『 五竜岳(2814.3m)は日本百名山、唐松岳(2695.9m)は300名山に選ばれている。共に眺望に優れ、山頂はもちろん、遠見尾根、八方尾根という開けた尾根を従えているので、足を進めながら景色を楽しめる。また、リフト・ゴンドラを利用するので、比較的楽に登れるのも魅力 』
というキャッチフレーズに惹かれ、難所はあるがクリアできると思ってこの計画を立てたのが3年前。
しかし、初年は天候不良☔のために中止、翌年も台風のために中止。
諦めきれない3年目のこの夏、新メンバーで、小雨覚悟で挑む。

※思いのほか長文になってしまいました。すみませんです💦💦

 

1日目  八方アルペンラインのチケット売り場では、チケット購入の際に「登山届」の提出を求められる。
ネット・アプリ等で事前に提出している場合は、「届け出画面」を提示しなければならない。
YAMAPで事前に届も出し、登山計画書も所定の様式に記入し持参していたので、提出してスムーズにチケット購入。
ゴンドラ・リフトに3回乗り継ぎ、八方池山荘に到着。
チェックイン後、八方池まで高山植物の写真を撮りながら散策を楽しむ。
花にはたくさん出逢えたが、期待していた白馬三山はガスの中から現れてくれない。
雲の合間から見えていた僅かな青空もやがて隠れ、空も辺りも真っ白に。
自然研究路を周回して山荘が見えてきた頃にポツリ。。。☔は予報より遅れてやってきた。
私たちはタイミング良く山荘に帰り着けた。
何とラッキーなことでしょう!

夕食時、TVで京都市中京区天神川の様子が映し出され、冠水を心配したが、こちらはこちらで翌日の天気にやきもきしている。
S氏がヤマテンで【唐松岳・五竜岳】を調べてくれたが霧雨に降られるよう。
夜中には、一時的に打ち付けるような雨音で目が覚めた。

2日目  朝食のおむすび🍙をお腹に入れ、「これよりひどく降らないでほしい」と願いながら、雨装備をしてスタート。(4:40)
暗がりの中、雨に濡れた蛇紋岩で足を滑らせないよう気を付けながら、お花もスルーしながら歩を進める。
5時をまわった頃、霧雨もあがってくれたのでレインを脱ぐ。
八方池にはどんよりとした雲しか映っていない。(でも、瞼には、白馬三山を映した八方池の絶景が映ってくる。)
長野県側の五竜岳、鹿島槍ケ岳の絶景も全く見えない。 心残りで仕方がない。

ここより、八方尾根登山口となる。ダケカンバ林が続く。
登山道は水はけのよい歩きやすい道になり、道端の高山植物はたくさんの雨粒をお顔につけて、瑞々しく咲いている。
丸山ケルンで休憩中、気のいいおじさまにバチバチと集合写真を撮っていただく。

さあ、ここからあと1時間も歩けば唐松頂上山荘に着く。
植生はハイマツに変わり、ガレ場歩きも多くなり、時間と共に白かった空に水色が増していく。そして、なんと!
稜線を登りきった向こう側は、【青い空の別世界】ではないか。
唐松岳にも頂上山荘にも陽が当たり、唐松岳の美しい山容も、これから登る登山道も、山頂に立つ人までもがはっきりと見える。足早に頂上山荘まで下り、サブザックに持ち替えて穏やかな山頂に向かう。足取り軽く、わくわくルンルン、気分が高鳴る。
相変わらず白馬三山は現れてくれないが、剱岳、立山、五竜岳、不帰の岸壁が雲の隙間からわずかに頭を出してくれることも。
ちょっとしたサービスが嬉しいな。
唐松岳登頂(8:38)  八方池山荘から約4時間。山頂には誰もいない。独占。自撮りで記念撮影。
天気予報は外れた。 なんとラッキーなことでしょう!

唐松頂上山荘に下り、WCを借りる。
いよいよこれから核心部の【牛首の鎖場】に入る。
昨日、八方池山荘で聞いたご婦人の話は脅しなのか、真実なのか・・・。
水分・エネルギー補給をして心の準備をし、ヘルメットを被り、気を引き締めていざ出発。
【〇✖】のペンキ印を頼りにクサリのかかる岩場を下ったり、巻いたり、登ったり、クサリと岩をつかみながら慎重に通過する。
ここでも期待していた絶景を楽しむチャンスはなかったが、約50分間の核心部を楽しく満喫できた。
そこから先、樹林とハイマツ帯を抜け、白岳・遠見尾根の分岐に至るまでが長~い。
が、「分岐まで来たら五竜山荘はすぐそこやから」と自分を励ます。

白いガスの中に五竜山荘の屋根が。
「見えたよ~!」
思わず時計を見て、「余裕やん」と思っていたら、ポツリ、ポツリ。。。 
「来たっ!」 小屋までのザレた登山道を急いで下り、五竜山荘に到着。 
八方池山荘を出てから7時間半。(12:09)
「お~、このタイミング! 何てラッキーなんでしょう!」
しかも、唐松頂上山荘を出てからは誰とも会わず、とても静かな山歩きだった。

山荘上り口のすのこに倒れこむように腰を下ろしたら、もう暫くは動けなくなってしまった女性軍。
受付に座っている若いスタッフさんたちが、ニコニコ笑顔で迎えてくれた。
それからしばらくは☔。 着替えを乾燥室に干し、17 時の夕食までゆっくり過ごすことに。

五竜山荘、この日の宿泊者は25 名。静か。 乾燥室、干し放題。
夕食は白米多い目+ジューシーなウインナー付きカレーライスとキノコ入りのお味噌汁。
おかわりもし、お腹いっぱいいただいて、明日の五竜岳に備え、早い目に就寝zzz… 。

■3日目  五竜岳登頂を目指す。
行動食をお腹に入れ、ヘルメットにヘッデンを取り付け、風よけにレインを着てスタートする。(3:50) 
真っ暗でもしばらくは緩やかで平和な道。風の当たらないところで休憩しては星空を眺める。
上部の核心部、ガレ場・岩場では、ヘッデンで【〇✖⇒】のペンキ印を皆で探しながら、ルートを外さないように、落石させないように進んでいく。
暗がりの中なのでスリル満点、超緊張する。
振り返っても、山荘からの明かりは全く無し。誰も追って登って来んのかい ⁈
この5人だけが五竜岳山頂に向かっているなんて、なんか心細い。
東の空、雲がうっすらとオレンジ色がかってはきたが、お日様はいっこうに現れず、見上げる空は雲に覆われている。
クサリ場を越えるとガスガスの稜線上に薄っすらと標柱が。
喜んで駆け寄ったが、ありゃ、そこはキレット方面との分岐。山頂はもう少し先になる。
山頂標柱発見! 「今度こそ山頂!」と駆け寄る。 ばんざーい、めでたく登頂―‼(5:19)

またまた山頂独占。自撮り記念撮影。
一瞬だけガスが切れて鹿島槍方面が見えることはあっても、やはり真っ白で眺望なし。 ほんと心残り。
5、6分の滞在で、下山にかかる。
下りこそ要注意!と、ゆっくり慎重に降りたが、核心部はいつのまにか終わってしまった。
五竜山荘に帰り着き(6:25)、下山開始の(7:00)までココアと行動食で一息入れる。

下山といっても長~い遠見尾根は、危うい岩場もあれば、小遠見山まで5つほどの峰を越えるアップダウンを繰り返す。
無になって歩き、ようやくテレキャビン乗り場のアルプス平駅に辿り着いたころ、
それまで待っていてくれたかのように、ポツリ、ポツリ。。。今度はけっこう雨量が多い。
急いで建物に駆け込む。
あとはテレキャビンに乗り込み、温泉♨とランチの待つエスカルプラザまで濡れずに運んでもらう。
本当に、私たちは何てラッキーなんでしょう!と感謝するのみ。

■地蔵の頭エリアに集められたたくさんのケルンを見て回った。
山岳事故で亡くなった息子や家族の年月日や年齢、両親や登山仲間からの弔いの言葉などが書き添えられてある。
みな若い男性。そして雪山。 読んで回ると親御さんたちの哀しみが押し寄せてきて辛くなった。
好きな山に楽しんで出かけ、突然、帰らぬ人となってはならない。
事故も、怪我も・・・。  会員の皆さんも心して気を付けましょう。


■最後に
五竜岳、登らせてくれてありがとう。
姿を見せてはくれなかったけれど、とってもワイルドでスリリングでかっこいい山で楽しかった。
3日間、期待していた名峰の山々の眺望はなかったけれど、おてんとうさまは私たちの行動を読んでいるかのように雨を降らせるタイミングを待ってくれ、安全登山の応援をしてくれたように思える。
ちょっと背伸びをした縦走も、5人の足並みが揃い、無理のないコースタイムで歩き通せたことはもちろん、体調不良、怪我や事故もなく、無事に下山・帰宅できたことが、何よりも嬉しい。
メンバーのみなさん、ありがとう。

雨上がりの八方尾根
唐松岳が見えたよー‼️青空に感激💓
牛首のクサリ場を慎重に通過
五竜山荘の情報掲示板。
暗がりの中山頂に向かう5人
やったあー‼️五竜岳登頂ー‼️
五竜岳山頂から慎重に下山
長〜い遠見尾根を下る

中部山岳オールスターズ 霞沢岳からの木曽駒ヶ岳

UPDATE 2025-05-07


【日 程】 2025/05/04(日)~2025/05/05(月)
【参加者】 6名
【コース】 1日目:太兵衛平〜霞沢岳西尾根(撤退)
2日目:千畳敷〜木曽駒ヶ岳往復
【記 者】 へっぴりゴシ


GW後半から天気が少し不安定に・・・(憎い⤵︎)
低気圧が発達して寒冷前線が通過する影響を受けて、中部山岳では雪&西風の大荒れ天気の予報(ー_ー)
そんな中、雪を愛してやまない変態……じゃなかった、一行は当初「爺ヶ岳東尾根から鹿島槍じゃ!」という渋めの山行計画をウキウキで準備。でも、稜線上でのテント泊は、西風ビンタを喰らいまくる未来しか見えず…「あっ、これムリ」とあっさり断念、行き先変更。樹林帯の中ならテントは張れるだろという見込みで、これまた毎年行けていない霞沢岳に決定!

5/4に日が変わった頃に京都を出て、あかんだな駐車場に到着。この日はP1970付近の尾根のテント泊地までの予定なので、ゆっくり車中で仮眠をし濃飛バスに乗って上高地へ。雨は上がって曇っていたので、大正池に写る穂高連峰もグレー色。焼岳も帽子(雲)をかぶって、どこか眠たそう。「え…上高地ってこんな地味だったっけ?」
このグレー天気、今回の展開を予言していたのかも!・・・知らんけどw

5/4の8時半頃に登山開始し、太兵衛平バス停前からの取り付き。林道少し入るといきなりの急坂ドーン。階段があるものの土や木の葉などで埋まって、滑るしロープを伝って尾根に取り付く。そこからは笹、笹、笹ァーー!!
雪がないので、ひたすら熊スタイルで笹藪をかき分け、そこからは笹藪のバリエーションルート。風はあるが暑い💦この時期は着る服に悩む、だって「ヨォ服の、はるやま〜(春山)♬」だもん(あれ?青山だっけ?どうでもいいw)。所々で笹藪が切れるが、木の根っこを足場に段差を進み、また笹藪の繰り返し。ただ、「今日はテント場まで登れば良いだけ!昼までには着くしがんばろ!!楽勝っしょ」って思って2時間ほどすると、本日のテント泊ポイント・・・のはずでしたが、雪の全くない痩せた尾根。テント張れるわけがない!え?ここで寝ろって?無理ゲーです。雪があれば平らなスペースができてテントが張れるはずだったのに。
気を取り直して、宿泊装備を道脇にデポして身軽な状態で15時をタイムリミットに山頂を目指す計画に変更し、進み始めると、すぐに第一の使徒の「腐った雪面」あらわるっ!踏み抜きトラップにビビりながら登るも、後ろからY師匠のSTOP!思った以上に雪も少なく、この雪の状態で山頂まで進む技術がまだ不足しているとのことで撤退の相談でした。厳しい判断ですが、全ては参加メンバー全員の安全のため、冷静な判断です。引き返すことに決め、下山するも微妙な支尾根も多く、道迷いに注意しながらまた熊モードで笹藪を掻き分けながら下山しました。今年も霞沢岳山頂はお預け🐶

でも、まだ1日あるっしょ!どこか雪面を歩く練習ができる場所へという事で相談をし、車を木曽駒ヶ岳へ進めました。
車中で、駒ヶ根キャンプセンターへ電話、満員でしたが融通を効かしていただきテントサイトを確保!感謝です。この日の夜はキャンプ場で1泊。水道・トイレ完備で売店ではビールも売っているし、フラットなフッカフカ芝の上でのテント。なんと快適なのでしょう、文明って最高✨もう山でのテント泊なんて無理かも💧、整備されたキャンプ場でのテント泊にハマってしまいそうな軟弱キャンパーに片足突っ込んだへっぴりゴシでした。
木の実や泥の混じった雪を溶かした水を準備をする事も必要なく、食担のSさん、Kさん、Ohさんに準備していただいたキムチ鍋&雑炊に舌鼓、お腹を満たし美味しいお酒も頂いてご機嫌に就寝zzZZ

5/5 4時すぎに起床、ぐっすりよく寝れました。やっぱ、フラットふかふかな芝の上キャンプは最高!(何回言うねん!)
6時過ぎにテントを撤収して、菅の台バスセンター駐車場へ移動。バス停にはすでに人・人・人、やっぱGW。ポカポカ陽気のバスに揺られてロープウェイで千畳敷へ。千畳敷はまだ雪が多く白銀の世界🤍昨日のグレーな霞沢とは大違い。東には白く輝く南アルプスの山々とその向こうには富士山の先っちょが顔を出していました。青と白の世界の中、千畳敷を登るが見た目以上にしんどっ。立ち休憩を繰り返しながら峠まで登りつめ、まずは木曽駒ヶ岳山頂へ進みました。中岳を登り振り返っても、東には富士山がひょっこりはん!木曽駒ヶ岳山頂に登って振り返っても、まだまだ富士山はひょっこりはん!10時に登頂、山頂ではその富士山や南アルプスの山々だけでなく八ヶ岳や北アルプスの山々、御嶽山、乗鞍岳、遠くには白山も見えて中部山岳オールスターズ⛰️⛰️⛰️が総出演!


ゆっくり山々の景色を堪能し、宝剣山荘まで下山。宝剣岳へは雪の付きがイマイチなので登頂は諦め、伊那前岳への途中の斜面で登攀練習を開始。フィックスロープを張った斜面をクレイムハイストで安全を確保してトラバースする練習や登下降、デバイスを使った下降の練習をして、各自自分でセットができるようにみっちりY師匠とK隊長からご指導をしていただきました。皆自主練し、来年には霞沢や宝剣にリベンジじゃ!
14時前に下山を開始、終始FUJIYAMAはひょっこりはんでした。皆、雪にも慣れて千畳敷の斜面をスイスイと問題なく無事下山しました。

帰りはお楽しみ、松川の「清流苑」でお風呂、コスパサイコー。館内のレストランでジンギスカン定食や唐揚げ定食を食べ、完全に下界の贅沢に毒されて帰宅。途中、さすがGWで夜遅くまで渋滞が続く中、京都へ帰りましたとさ、おしまい。

待ってろよ〜!霞沢岳
腐った雪面、踏み抜き注意
笹藪、もう飽きたぁ
ところ変わって、木曽駒ヶ岳の千畳敷
見た目以上にしんどかった💧けど、へっちゃら!だって、変態だもん
どーーーーん!乗鞍岳と記念撮影。皆、顔くろっ
プルージックでの確保練習。お家でも練習しましょう。
熱心にご指導、ありがとうございます。

野伏ヶ岳からの絶景

UPDATE 2025-04-15


【日 程】 2025/04/12(土)
【参加者】 会員4名
【コース】 白山中居神社前ー野伏ヶ岳ー白山中居神社前
【記 者】 Koume.S


北アルプステント泊を予定していたこの週末。

残念ながら、日曜日の悪天候予報。へっぴりごしさん提案の野伏ヶ岳日帰り山行に変更。

土曜日は、朝から雲一つない青空が広がり、予想以上に絶好の登山日和。

野伏ヶ岳は、一般登山道がなく、藪が多いため残雪期に登られる山との事。

白山中居神社横の駐車場を7時スタート。長い林道からの杉林の中を何度もルート確認しながら進む。

樹林帯を歩き、野伏平周辺は、ゆるやかで広くテントも張れるそうな気持ちのいい場所。そこからダイレクト尾根に登り、傾斜もきつくなる。前方には、野伏ヶ岳が見え、後ろを振り向くと遠くに中央アルプスや乗鞍岳、御嶽山が見える。所々クラックしている斜面、深いツリーフォールを見ると雪の深い山だと実感。

山頂に着くと展望は、360度のパノラマで、白山がすぐそばに見え、北アルプスの山々までもがくっきり見える最高の景色。静かで、誰もいない山頂で、雪山の絶景を堪能。

いつもながら下山は、温泉に入りたい足早の師匠。とにかく早い。雪もゆるんでいるので、ズボズボと踏み抜きに足を取られながら、登ってきた道をルート確認しながら下る。

白鳥のかみほの湯で、汗を流して、帰路へ。

今回は、予定変更になったが、予想以上に素晴らしい雪山の絶景と青空が見れた。次回リベンジする楽しみや課題も増えた。もう少し残雪期を楽しもう。

長い林道からの杉林。
ダイレクト尾根で休憩。振り返ると遠くに南アルプスや乗鞍岳。
所々にクラックが。気をつけないと。
白山をバックに。
白山ドーンと見える。すごいきれい。
北アルプス、乗鞍岳、御嶽山までくっきりと。
北アルプスをバックに。
下山も絶景を楽しめた。

薬師岳は雄大でとにかく大きかった

UPDATE 2024-08-08


【日 程】 2024/07/26(金)~2024/07/28(日)
【参加者】 会員5名
【コース】 1日目 有峰ハウス泊
2日目 折立駐車場ー太郎平小屋ー薬師岳山荘ー薬師岳ー薬師岳山荘(泊)
3日目 往路を下山ー折立駐車場
【記 者】 Mt.Boku


7月末梅雨明けのはっきりしない北陸地方は天候が安定せずモヤモヤ😓下界は晴れ~曇でも上は怪しい天気が続き、山荘の女将もヘリが飛ばずモヤモヤ。そんな中、少し明るい兆しがありギリギリで決断。

 

1日目(7/26)有峰までの移動は快適ドライブ、折立🅿️の下見と現地情報を得て、宿泊先有峰ハウスへ。お風呂に入り夕食、食堂から夕日に染まる薬師岳を眺めながら明日登るんだとこの時はまだウキウキしながら夕食をしっかりとり、翌日のために早めに休むけどなかなか眠れないなぁ💦

 

2日目(7/27)朝弁当を宿で食べ、薬師岳山荘目指し折立5:30出発、太郎平までの長い登りをゆっくりと進む。樹林帯を抜け、三角点からは薬師様を眺めながら歩くが、常にその雄大な姿を見せ続け、歩けど歩けどその距離感は変わらず、なかなか近づけない😂かつ遮る物がないので日差しがキツく傘をさして歩いたり。ちなみに登山届は太郎平小屋である。そこまでは登山ちゃう言うことか😅

ゆっくり歩む私たちでも太郎平までほぼ標準タイムでクリア、ホッと休憩しているうちにガスが上がってきてあっという間にアルプスや黒部源流域の景色が見えなくなってしまった。さ~てもう一登りと気合を入れて出発。この後はたまにスーッとガスが切れると山たちが顔を出す感じ⛰️薬師平キャンプ場の水は心地よく、タオルを濡らすだけで体を冷やしてくれるのでありがたい。

沢沿いの岩場を抜けるとそこはお花畑、チングルマやハクサンイチゲ、ミヤマキンポウゲなどが迎えてくれる。登山道で砂浴び真っ最中の雷鳥の親子ともご対面、逃げないのでじっくりと雷鳥観察。曇天に助けられ長い行程も予定通りで薬師岳山荘到着。翌日の天気はさらに悪いので明朝の御来光登山は諦め、荷物をデポして薬師岳を目指したが、避難小屋跡を超えたあたりで風雨に見舞われ登頂は断念。山荘に戻り、名物のあんみつをいただき疲れを癒す。この後、小屋前にて薬師様がその姿を表し、さらに東〜南には今回最高の眺めとなった黒部源流域、三俣蓮華〜黒部五郎岳さらにその奥にアルプスの山々が姿を見せた。夕食後は眼下は雲に覆われてしまい、早々に部屋戻り翌朝の天気を確かめるがかなり悪そう😂

 

3日目(7/28)3時頃目覚めると外はガスと暴風、7時の出発に合わせ朝食を摂るが、雨風は収まらずザックを背負って様子を見る登山者もいる。急いでも仕方ないので「ゆっくりしたらええ」という女将の言葉に甘えて8:30まで小屋で待機。コーヒーをいただき女将と語り、偶然居合わせたS氏の同級生(亀岡出身)とも話がはずみ、そんなゆっくりした時間も小屋での楽しみ。

ここの女将さんほんと気さくで暖かくておもてなし上手🥰普段は忙しくてゆっくりは話せないだろうけど、出発を遅らせた分、素敵な女将さんや小屋番さん達とも話せて、ここまででも来る価値ありの山荘(にしては遠いが‥)。

小屋直下の稜線さえ過ぎれば西風だから風はあたらないという女将の助言で出発、女将の言う通り雨も風もない。そしてそこは雷鳥の楽園、お花畑の中にいるいる😍あちこちにひょこひょこ歩く可愛い姿や、警戒しているのかギャッギャッと鳴くオス、雷鳥の親子に先導されて歩いたり、天気が悪けりゃまた楽しみもあります。下りの難所と思われた雨に濡れた沢沿いの岩場は少々気を使ったが、難なくクリア、濡れた木道も尾瀬に比べれば滑らない。

太郎平からもガスガスの中、登りに見えた薬師様もそのお姿は二度と見せてはくれず、こんなに登って来たのかとうんざりするくらいひたすら黙々と下るのみで山行は終了。

薬師岳の雄大さや黒部源流域の奥深さに感動し、大雨に降られなかっただけマシかと自らを慰めつつ、ひと風呂浴びて帰路に着いた。

 

折立付近登山道で7時頃に熊目撃情報あり。

山荘付近はいつもなら10℃程度だが、この日は13℃と高く稜線のみが爆風で悪天候、下界富山市内は晴れ。

梅雨明け後の8月は灼熱地獄か?3000m級でも熱中症に注意⚠️

太郎兵衛平(2330m)
薬師に向かって(太郎兵衛平)
薬師平
登山道で砂浴び中の雷鳥親子
薬師岳避難小屋跡から薬師岳山荘を望む
薬師岳をバックに、ここからは薬師岳山頂は見えない
太郎兵衛平より、左から水晶、ワリモ、鷲羽、三俣蓮華 手前が雲ノ平

栂海新道 アルプスから海へ

UPDATE 2024-07-17


【日 程】 2024/07/13(土)~2024/07/15(月)
【参加者】 会員3名+会員外1名
【コース】 1日目:北又登山口〜イブリ山〜朝日小屋(泊) 約7km
2日目:朝日小屋〜朝日岳〜長栂山〜黒岩山〜サワガニ山〜犬ヶ岳〜栂海山荘〜下駒ヶ岳〜白鳥小屋(泊) 約18km
3日目:白鳥小屋〜金時の頭〜坂田峠〜尻高山〜入道山〜栂海新道登山口〜日本海 約10km
【記 者】 へっぴりゴシ


海の日でも、山へ行きたい♡

・・・っと言うことで、山も海も楽しむために栂海新道を計画。
Y師匠にとって数十年の間、恋焦がれた憧れだったルートだったとのこと。
天気は梅雨の不安定な前線の動きに直前まで悩まされ、色んな情報源から判断して少なくとも土曜日は朝日岳まで行ける!
その後はエスケープも考慮しつつ現地で判断すると言うことで、13日へ日が変わる直前に京都を出発。

北陸道を車を走らせ、約5時間半で朝日町の黒東タクシーに到着。車を3日間預かってもらい、タクシーで林道を走り北又小屋へ。
タクシー代は朝日町より一人毎¥1,000の助成が受けれたので、計¥9,000。一気に700mまで高度を稼ぐ。

6:30頃に1日目のスタート。思ってた以上の晴天☀️。北又登山口からのルートは7kmで1440mの高度を一気に登るコース、ほぼ急登⛰️
イブリ山までは眺望のない林間コースをひたすら登る修行。パーティー1のか弱い私は、ほぼ不眠だったためか目眩と頭痛&脚が上がらずペースの足を引っ張る始末(T-T)スンマセン。気持ち凹みながらも、頭の中ではイブリ山→イベリコ豚→ベーコン食べたい!と連想がグールグル回る。
イブリ山を過ぎると、眺望が現れ朝日岳や長栂山などの明日以降歩く予定の稜線が見え始める。
そうこうしていると、水芭蕉やシギンカラマツ、白いチングルマの群生がお出迎え。否が応でもテンションが上がる。
雪渓を横目に進むと、急に朝日小屋の赤い屋根が目の前に現れる🏠着いたー!っと皆から歓声、12:25到着。
テント場はまだ数張だけ。受付を済ませて速攻にビールやコーラを買い求めて到着を乾杯🍻。
協力してテントを張ったら、熱いサウナテントの中でY師匠とOドクターはお昼寝・・・消防士と医者はどこでも、いつでも寝れるっぽい(笑)昼からのゆっくりとしたひと時を味わったのち、夕飯のパスタを美味しく頂き、まだ明るい7時頃に就寝zzZZ 

2日目、2時にY師匠の呼びかけで起床。前日の寝不足もあり爆睡できました。サクッと朝食を済ませて、まだ暗い3時にテントを撤収し登山開始、朝日岳を目指す。約1時間弱で山頂に着くと、予想に反し雲間から光が差している。「あれっ?もしかして晴れる?前線は南で停滞しているのかな?♬」薄明かりに浮かび上がる所々雪をまとった白馬岳は存在感がありカッチョイイ。
悪天候時に想定していた蓮華温泉へのエスケープも必要なさそうと判断。
さて朝日岳山頂からは下りがメイン!٩(๑′∀ ‵๑)۶•*¨*•.¸¸♪ルンルンで先を進む。照葉ノ池を見ながら進むと黒岩平は手付かずのお花畑🌼色んな種類の花々があちこちに咲いていて、写真を撮りまくっていると全く先に進まない💧湿原を流れる川のお水は柔らかくて美味しい。黒岩山へ登ると360度のパノラマビューに感動。ツルッツルの雪渓を横切ったり、整備の行き届いた木道や池など変化に富んだ道を堪能。しかし、天気が良かったのもここまで。栂海山荘手前のやせ尾根やジャングルを歩いている頃に雨が降り始め、観念してレインウエアを着るとその後は終始雨の中。下駒ヶ岳では疲れ切ったところで鎖場。レインウエアの中はもう雨なのか汗なのか分からないグチョグチョで蒸れ蒸れ。言葉のない沈黙した一行は惰性で白鳥小屋への坂を登るのみでした。約18kmの道のりは、下りメインだった筈なのに、いつもの18kmではないくらい長く感じましたが、足を進めれば終わりはあるもので、パステルカラーの白鳥小屋が現れました。この日、小屋へは一番乗り。もうこれで今日はもう歩かなくて済む!っと思うのも束の間で、お水を確保しに水場まで💦きた道を100mほど高度を下げる・・・脚が棒とはよく言ったもので、まじで棒。しかし水場に着くと、岩の穴からこんこんと湧き出てくる冷たい水で元気回復。持っている容器全てに水を充し小屋へ帰る。その後は、さらにキツくなった雨の中を2組のパーティーが小屋に到着し、小屋の中は賑やかになった。食担のS口さんが準備してくれた完成度の高いアマノフーズのカレーを食べ、8時に就寝zzZZ 湿った服のままシュラフに潜り込むと・・・クッサ!自分から滲み出たお汁と、雨にも蒸されてなんとも言えない臭さで、シュラフには顔を突っ込めず。
夜中の間、断続的に鳴り響く嵐のような雨音を聞きながら、最終日の朝を迎える。白鳥小屋は快適でした。

3日目、いよいよ海抜0mに向けての山行。朝食を済ませて明るくなって雨が小降りになるのを見計らって5時前に出発。
坂田峠までの下りは、前夜の雨で所々小川となり、しかもかなりの急坂でスリップ連発。早く海を見たい思いで一心不乱に足を進める。
トランスジャパンアルプスレースでは逆に親不知から北アルプスへと登って行くルートを駆け上がるらしい・・・信じられない、HENTAIや(笑)
坂田峠からは急激なアップダウンも少なめで、京都トレイル並みのルート。雨も酷くなることもなく小降りで、昨日と比べると断然幸せ気分・・・身体から漂うニオイは地獄気分。
入道山を越えると漸く海がお目見え🌊曇ってグレーな海を白い波が立っていました。後もう少し、標高のカウントダウン。
国道8号線沿いの登山口に着いた後、80mを遊歩道の階段を下って海岸へ。ゴーーール🎊
海の日に、これほど早く海が見たいと思ったことは無いかも。皆無事に目標を達成できて幸せな海の日でした。

感動したのも束の間、親不知駅🚃までの道のり4km。3日間の感動をかき消すかのような長い駅までの道のり。
越後トキメキ鉄道(通称、トキ鉄)に乗って、泊駅へ。
帰りは朝日町の熱めのお風呂でクッサイ身体を清めて、「きときと寿司」でお昼を食べての京都へ帰宅。
途中で滝の様な雨に遭い、山行中にこんな滝の様な雨にも遭わず、「雨の中でも、まだ恵まれた山行やったなぁ〜」と感謝。

花、雨、長い道のり、汗、ニオイ全てが思い出に残る旅になりました。

イブリ山までの急登を登りきると、緑豊かな稜線がお出迎え
1日目の宿泊地の朝日小屋テント場に到着♬朝日岳をバックに・・・
サンカヨウの群生。透明になりかかっていて幻想的
栂海小屋手前で雨に降られる☔️白鳥小山ではまだまだ。
2日目の宿泊地、パステルカラーの白鳥小屋。レインウエアは雨と汗でズックズク⤵︎
3日目の雨も、無事下山してしまえば降っていたことすら忘れた。見たかったゴールの親不知海岸。