ダイヤモンド富士
UPDATE 2022-01-06
【日 程】 2021/12/30(木)
【参加者】 4名(会員2名+他2名)
【コース】 京都=富士IC=根原…端足(はした)峠…竜ヶ岳(往復)
【記 者】 kamemaro
冬至の前後1週間ほどの間は、竜ヶ岳から見れば太陽が富士山頂から昇ってくる日があるとのこと。それをダイヤモンド富士と言うらしい。その時間に山頂に到着するために京都を前日の21時過ぎに出発する。新名神、新東名と走り富士宮道路から端足峠の登山口「根原」に着く。この登山道が関西からは最短のようである。
まだ暗い4時前にヘッドランプの明かりを頼りに峠を目指す。枝道が何本かあるが、峠の方向に進めば間違いない。「A沢貯水池」を過ぎ、東海自然歩道を右に分けると傾斜が強くなりジグザグの道となる。
峠に着くと今まで感じなかった風が強く少し寒いが動いていれば暖かい。右に富士山が見えるはずだが、まだ暗く山容を見ることはできない。峠から少し下り、背丈ほどのクマザサの中を登る。ひと登りした頃、右側に富士山の黒い姿が白みかけた空にシルエットで浮かび上がるようになってきた。
急な斜面を200mほど登ると緩やかな道が山頂へと続いていた。もう中腹から上部に雪を付けた富士山の姿もはっきり見える。その向こうに広がる空もオレンジ色に輝いてきた。しかし、日の出の時間まで4~50分ある。人っ子1人いない山頂でツエルトを被り日の出を待つが寒い。寒冷地用でないガスボンベの火力が弱くお湯を沸かすにも時間がかかる。邪魔くさいので持ってきたお湯をボンベにかけると、勢いよく吹き出す。こうなるとすぐにお湯が沸く。暖かいコーヒーを入れホッと一息。
そうするうちに、富士山の向こう側が明るくなり出し、太陽が顔を出したことがわかる.その頃になると山頂には何人かの登山客の姿が見えだした。水平線から富士山頂まで太陽が昇ってくるにも時間がかかる。その間に続々と山頂に登山客が集まりだし、山頂に太陽のダイヤモンドが見られる頃には100人くらいにはなっていた。ダイヤモンドが見られるホンの数分間、みんな一心不乱にカメラのシャッターを切りはしゃいでいる。こちらを見ている方が面白い。中には昨日の登ったがダイヤモンドが見られなかったので、今日も登ってきたという人もいた。
山頂の狂宴が終わると、いつの間にか人影が少なくなっていく。我々も頃合いを見て山頂を後にする。前方には登りには見ることができなかった雨ヶ岳と毛無山が立ちはだかり、右手には本栖湖の静かな湖面が広がっていた。峠から一気に下るとA沢貯水池に着く。陽が高く昇り白色、いや灰色に輝く富士山が堂々と正面に立ちはだかっている。こんなに近くで富士山を見るのは久しぶりである。車に戻り、もう少し違った富士を見ようと本栖湖の反対側に回り込んだが、天気が良すぎて白ずんだ富士しか見ることができなかった。月初めにここを訪れたパーティーは、キレイな富士の写真を残していたのに残念だ。
富士宮まで帰り、苦労して見つけたスーパー銭湯で汗を流し、B級グルメ第1位の「富士宮焼きそば」を専門店でいただき帰路についた…までは良かったが、年末の帰省ラッシュに巻き込まれ、新東名の岡崎ICまで4時間余りかかってしまった。
竜ヶ岳 〜富士山を愛でる登山〜
UPDATE 2021-12-29
【日 程】 2021/12/05(日)
【参加者】 13名
【コース】 キャンプ場-登山口ー見晴台-竜ヶ岳(往復)
【記 者】 T.S
「富士山を愛でる登山」
竜ヶ岳登山に参加したのは13名。
真っ暗闇の早朝に出発し、目指すは静岡・山梨。登山の行程よりも、京都からの移動時間の方が圧倒的に長い山行。それでも見たい日本一の山。
高速道路を走りながら夜明けを迎え、遂に姿を現した富士山に、車内全員が大興奮。いよいよここまで来た。
静岡を越え、山梨に入ってすぐのところにある本栖湖のキャンプ場から登山開始。これから見る景色を思うとワクワクが止まらない。
ところが…なんだか雲行きが怪しい。
思ったよりも雲が多い。予備日も設定してあったが、この日で大丈夫と判断して決行したはずなのに。こんなはずでは…
いやいや、登っていくうちに晴れてくるよ。
そんな淡い期待を胸に登り続ける。なのに、その期待を裏切るように、空はどんどん雲に覆われていく。
見晴台に到着してもまだ見えず。「普通なら、ここからあの方向にこんな風に見えていたはず…」と悲しい想像を膨らませるしかなくなってきた。
山頂までの道中、たまに雲の隙間から一瞬だけ覗く富士山の頂きに一喜一憂。嬉しさもあるが、なんとも悲しい。目指してきた富士山の今日一番の姿は、早朝に高速道路から見たあれだったのか。今日はあれで終わりなのか。
頂上に着いた頃には、天気はさらに悪くなり、完全に雲に覆われる空。その空の色に染められるように、気持ちも少しどんより。
気温も下がってきた為、昼食だけ摂って、早々に下山を開始した。
すると、少しずつ様子が変わり始めた。下山するにつれ、目の前の富士山を覆っていた雲が、少しずつなくなっていったのだ。
そして念願だった富士山の全景が目の前に。
そうそう、これだ!これを見に来たのだ!!
一度は諦めかけていただけに、喜びも倍増の感動。
そして、見晴台まで下りて来た時が、一番綺麗に見えた瞬間となった。
竜ヶ岳から眺める富士山。その美しさ、雄大さ、凛々しさ…一言では表せない感動に包まれる。
どれぐらいの時間、立ち止まって富士山を眺めていただろうか。どれだけ同じような写真を撮り続けただろうか。誰かが止めなければ永遠に続いていたんじゃないかと思うぐらい、時間を忘れてはしゃいでいた。全員の顔に笑顔が溢れていた。
無事に下山した後は、少し寄り道を。キャンプ場から車で少し行ったところに展望スポットがあり、そこからまた改めて富士山を眺める。
本栖湖越しに富士山を見るこのスポットからの景色は、千円札に描かれているあの景色なのだ。
この1日で「凄いなぁ」「綺麗だなぁ」と何度口にしたことだろうか。最高の1日だった。
締めは、道の駅への立ち寄り。静岡県富士宮市の名物「富士宮焼きそば」をみんなで食べ、思い残すことなく帰路に。
早朝に出て夜までの長い1日だったが、充実感に満たされて帰宅。
その余韻は数日続いたのであった。
大峰山系 七曜岳~行者還岳(往復)
UPDATE 2021-12-21
【日 程】 2021/12/12(日)
【参加者】 2名(会員1名+会員外1名)
【コース】 京都=R309分岐=水太谷の水口谷出合…水簾滝…大峰奧駆道合流…七曜岳…合流点…行者還岳(往復)
【記 者】 kamemaro
今年2回も天候不順で流れてしまった例会。来年春に新たな計画で「行者還岳」へ登るため下見を兼ねて初冬の大峰を訪れる。
R169からすこしR309を行者還トンネルの方へ入ると、右に林道新田線が分かれるのであるが、その部分に柵がありR309に入ることができない。柵に12月10日から4月8日まで冬期通行止めの看板が設置してある。2日前からである・・・。弱った…と思ったが、地図を見ると林道新田線が和佐又から七曜岳に続く登山道が林道の近くを通っている。これなら行ける。林道から登山道に連絡する踏み跡程度の道があるに違いない…と林道を進み水口谷出合の一番奥まったところで車を止める。谷の入り口を見ると予想どおり立派?な踏み跡がある。早速準備をして登り出す。
踏み跡は水口谷にある水簾滝の滝への散策路で、新しい手入れの跡が見られる。難なく和佐又からの登山道に入り、滝上を横切って急な斜面をつづら折れに登る。尾根に出ると幾分傾斜は緩やかになり、大きな岩の間を立派な梯子(古い)で登ると、まもなく大峰奧駆道に合流する。右手に少し登ると七曜岳に着く。行者還へ行くまでに先に登頂を済ませ、合流点から南へ行者還岳を目指す。
寒気の影響で稜線は冷たい風が絶え間なく吹く。12月12日と言うのに雪が全くないので歩きやすいが、何かおかしい。普通なら積雪があっても不思議でない。危険な場所もあるが、行者還岳へ近づくにつれ冬枯れの広い尾根となり、木々の合間から大普賢岳や山上ヶ岳の稜線が稲村ヶ岳に続いている。稲村岳にある三角錐の大日山が目立つが、時折ガスに覆われるようになってきた。
3つ4つピークを越えると、シャクナゲや灌木に覆われた行者還岳に着いた。なんの変化もないただの山頂…遠くから見る尖った行者還岳の姿にに似合うない山頂であった。以前来たときも、こんなだったかなぁ?と少々気落ちしながら往路を戻る。途中、日だまりで昼食を摂り、帰路温泉に入ってノンビリと初冬の山を味わった。
大峰は、山頂よりも奧駆道の雰囲気が素晴らしい。春の生気満ち溢れた新緑や、今回は遅すぎたが鮮やかな紅葉の季節が見応えがある。春が楽しみである!!。
京都一周トレイル・稲荷~蹴上
UPDATE 2021-12-07
【日 程】 2021/12/05(日)
【参加者】 5名
【コース】 伏見稲荷大社ー清水寺ー東山展望台ー粟田神社ーねじりまんぽー日向大神宮ー七福思案処ー琵琶湖疏水ー御陵駅
【記 者】 norokame
久しぶりにトレイル歩きに出かける。ほとんどが日本人参拝者なんて初めてかも!あの混雑からは桁外れではあるが、結構な人出だ。
四つ辻からは人も少なくなり、足取りも軽く北へ北へと歩を進める。泉涌寺、今熊野、そして剣神社へ。剣神社のトビウオを拝みましょうと、お参りする。絵馬に描かれていました。
清水寺に立ち寄り、東山展望台目指して清水寺を下に見ながらのトラバース道を上がると、トレイルに合流する。東山展望台で市内や大阪のビル群を見ながら昼食。一気に粟田神社へ下山。さて、予定より早いので相談の上、交通の便が良い御陵駅へ向かうことにする。下界を見てからの足取りは少し重いが、日向大神宮へと上がり、気合を入れて七福思案処へと向かう。台風であちこちの木々が倒れ、整理されて、どのコースでも明るくなっていたように思う。疏水までのルートも以前は穏やかな源流の雰囲気だったのが、護岸がえぐれて荒れた谷になっていた。
明治時代にかけられた橋を渡り、南へまっすぐ下ると地下鉄東西線御陵駅はすぐそこだ。
鈴鹿の奥座敷〜イブネ・クラシへ
UPDATE 2021-12-07
【日 程】 2021/11/03(水)
【参加者】 3名
【コース】 杠葉尾登山口ー銚子ヶ口ー水舟の峰ー大峠の頭ークラシーイブネー銚子ー大峠の頭ー水舟の峰ー水舟の池ー銚子ヶ口ー登山口
【記 者】 moto kame
杠葉尾登山口を8時出発する。
マニアックなロングコースと聞き、少し不安もあったが、頂上で苔の庭園を見られる期待の方が大きい。
暫くは杉林の中で高度をあげていく。
銚子ヶ口東峰からは鈴鹿山脈を一望できる。そこから、小さなアップダウンはあるが西峰までは気持ちいい尾根歩きだ。
周りの山々の紅葉は見事で、まるで絵画の世界に入ったかのようだ。
その後も茂った木の間をすり抜け、道が不明瞭な箇所では地形と方向を確認し、痩せ尾根はスリルを楽しみつつ慎重に歩く。長い道のりだが、コースも景色も変化に富み、全く退屈しない。
頂きが近づくと突如、目の前一面に苔の庭園が広がる。何とも不思議な風景だ。青空に緑色の苔が映える。4時間かかって歩いて来た甲斐がある。
下山途中、銚子のピークと水舟の池に立ち寄り、先を急ぐ。
日暮れ時刻を考慮し、安全面から山道が短い林道に繋がる運搬用モノレールルートを選ぶ。
銚子ヶ口東峰から真っ直ぐ進み、モノレールの側の急斜面をジグザグに下り、長い林道を終点まで歩くと間もなくゴールだ。すっかり日も暮れ、9時間を超える歩行となったが、再び、訪れたい魅力的な場所である。