沢登り、毘沙門谷へ。

UPDATE 2024-08-28


【日 程】 2024/08/25(日)
【参加者】 会員3名
【コース】 清滝川支流 毘沙門谷
【記 者】 Koume.S


週末の天気がかなり不安定で、北部や鈴鹿方面も検討。天気予報がどこも難しく、最終的に近場京都の清滝川の支流にある毘沙門谷に変更。

駐車場から15分ぐらい歩き、毘沙門橋を渡った先に沢のとりつきがある。雷がゴロゴロなり始め、沢は、朝なのにヘッデンがいるかの様に薄暗い。意外と沢は、増水もなくほっとする。

入渓最初の滝を早速師匠にロープを確保してもらい、タイブロックを付けて登る。その後も15メートルほどの滝が現れ、滝の横のきつい斜面にロープを確保してもらって巻き、その後懸垂下降。

先頭を歩きルートファイティングの練習。苦手な虫、蜘蛛の巣に声を上げながら(これだけは、なかなか慣れない)渡りやすいルートを探しながら、足裏全体で滑らない様に足の置き方に注意しながら進む。岩壁に足の置き場を探しながらへつる。とうとう深い場所で、胸ぐらいまでどぼんと浸かった。一度浸かると怖さも薄れる。ふたかきほど泳ぎ、岩に取り付く。慣れると冷たくて気持ちいい。

最後の大きな20メートルほどの滝で、師匠にリードしていただき、登り始める。途中一旦上がって、滝の真下に向かって歩いて行くと、ロープが引っかかり先に進めず、ザーザー頭から水をかぶったままだし、かなり焦ってしまった。ロープにセットしたタイブロックを、中間支点のカラビナの上側に付け変える事をせずに進んでしまった。後ろのOさんから、戻って付け変える様に指示があり、我に返ってやり直す。今日の反省点。 

その滝から50メートルほど進み、終了。そこから、倒木だらけの道を歩き、下山。雨も止み、青空が見えた。

沢登りは、いつも子供の頃の川遊びを思い出す。大人になっても楽しめるスリル満点の探検みたいだといつも思う。

帰りに堀川通りのギャラリーに『山とフォークロア 異界の縁を歩く』展示を見に行く。何度も歩いている京都トレイルもまた違う視点から見ると、興味深くて、とても不思議な気持ちになった。

入渓最初の滝
巻いた斜面を登り、懸垂下降して沢に取り付く。
3段の滝が現れる。
イワタバコが岩の上に咲いている。
ルートファイティング。いつも頼りになるお2人。
最後に現れる20メートルほどの滝。
最後の滝。師匠がロープを確保してくださる。
帰りに「山とフォークロア 異界の縁を歩く」の展示を見に行く。

中ア 越百山(~南駒ヶ岳周回リタイヤ)

UPDATE 2024-08-20


【日 程】 2024/08/17(土)
【参加者】 会員3名+1名(もうすぐ会員)
【コース】 伊奈川ダム…越百登山口…越百小屋…越百山(往 復)
【記 者】 kamemaro


   越百(コスモ)ス。この名前と勘違いして、何となく行ってみたいという気になるのかなぁ?予想以上の人が登っている…しかし、コスモの意味は「多くの峰(例えとして百もの峰)を越えていかないとたどり着けない。」ということから、この名が付いたという説がある(Wikipedia)」。確かに林道がなければ、誰も登りに行こうとは思わない山だろうね。

 まあ、それはさておき今回は、伊奈川ダムの少し手前から登山口に着くまでに、登る気力をそがれるように長い林道を歩く(毎回…)。

   やっと登山口に着いたと思えば早速、熊笹と樹林帯の蒸し暑い中を300m余り急登……さらに変化もなく休む場所もない尾根が延々と続く。「夏も冬も登り、もう3回目やからもう、ええわ!こんな尾根!」何回も何回も…しかし、「これも脚力や体力が弱ってきているンかなぁ?」と思うと、負けずにはおれないが、一抹の寂しさが。

   尾根にある唯一の水場を過ぎると、さらに傾斜はキツくなる。10分も歩けば立ち止まって一息入れる。そうしなければ歩けない…情けない。

   ジグザグ道を登り、ピークを巻くトラバース道に入ると、仙涯嶺から南駒に続く稜線が目に入る。「明日はあそこか。少しは面白くなるな。」 20年近く前、越百・南駒の周回はしているが、山がどんなに変わっているか見るのが楽しみになる。

   ようやく赤い屋根の越百小屋に着く。小屋でテント場について聞くと、『テント場はない、皆さん適当にテントを張っているみたいだが、原則禁止!』『小屋前の広場も×!』「そしたら、どこなっとで張ろう!」と周辺部を探すが、お一人様ならともかく、4人用のテントとなるととても無理。

 仕方なく小屋のおばさんに、『隣の避難小屋に素泊まりでいいから泊めてもらえないか?』と聞いてもジャマくさいのか『今日は、これからまだ20名からの人が登ってくるから×です。』と、素っ気ない。それに拍車を掛けたように『早く下りな暗くなる。雨も降る。』とケンもほろろに追い返えされる。我々のリサーチ不足もあるが、もう気分が悪いので、「山頂だけ登って帰ろう!」ここで周回はア・キ・ラ・メ!

 早速、空身で山頂を往復する(私は、途中でリタイヤ…でもみんな、私よりワンストロークが、1.5倍はあるんやもん。さすがビックリするほど早く登ってきた。

 下山を初め30分ほどで降り始めた雨で、パンツまでドボドボ。今回は、これでお終い…。

 途中で出会った登山客は2名のみ「おばはん。ウソつきやがったなあ。リベンジはウットウシイ小屋の閉まっているときに来よう。」と衆議一決!

 そうと決まれば後は、温泉と夕食。阿寺渓谷にある「あてら荘」で入浴後(車の中はこの間の栂海のように臭くはなかったが)、いつも帰りに立ち寄る中津川IC手前にある「洋食の松葉」で腹一杯メシ(O君は、「メシ大」で、不通の4杯分はあったが、ペロッ!とたいらげた。)を食い、恵那峡SAで仮眠を取った後、明け方に京都へ戻った。

花の百名山 白山

UPDATE 2024-08-12


【日 程】 2024/08/03(土)~2024/08/04(日)
【参加者】 会員3名、会員外1名
【コース】 1日目 別当出合ー砂防新道ー甚之助避難小屋ー南竜ヶ馬場(テント泊)
2日目 南竜ヶ馬場ーアルプス展望ルートー室堂ー御前峰ー室堂ー砂防新道ー別当出合
【記 者】 S.N


百名山、そして花の百名山でもある白山。

私が数年前に登った時は、9月に入ってからだった。花の時期は過ぎていた。さらに台風が近づいており、天気は下り坂、御前峰からの景色も真っ白で何も見えない。少し悲しい白山の記憶…。

今回、花の時期も今!天気も晴れ予報、この好条件を逃すまい!と、白山テント泊に参加。

1日目、一ノ瀬に駐車、別当出合まではバスに乗る。11時前に別当出合出発。今日の予定は、砂防新道~甚之助避難小屋~南竜ヶ馬場でテント泊。

甚之助避難小屋までは樹林帯。しかし、無風状態で暑い~!花もないやん!とブツブツ(-_-;)甚之助避難小屋を過ぎた辺りからぽつぽつとお花出現!南竜までの道はまさにフラワーロード。ハクサンフウロ、シモツケソウ、イブキトラノオ、そしてニッコウキスゲの群生。おかげでなかなか前に進めない。しかし、ガスが上がってきて雲行きも怪しい。テントの場所確保も必要。しびれを切らした師匠が一足先にテント場に到着。あとの3人が着いたのは15時半ごろ。すでにたくさんのテントが張られていた中、うまい具合に場所を確保してくださった師匠Y氏が手招き。ありがたや、ありがたや…。南竜ヶ馬場テント場は、トイレ、水場があり、食事用の水は担ぐことなく登れたので、体も非常に楽だった。夕食は早ゆでパスタとスープ。ゆったりまったり美味しくいただいた。結局雨には降られることなく、夕やけ雲がとてもきれいに空を飾っていた。20時には寝てしまったので、満天の星空だったかどうかは…

2日目、夜中の2時起床。熱中症予防にと、紅茶、コーヒー、お茶、みそ汁と、多めの水分摂取。お腹はチャポチャポ(^^;)でもそのおかげで体温も上がり、早朝でも体が動いてくれ、下山するまで熱中症になることはなかった。

今日の予定は、南竜~アルプス展望ルート~室堂~御前峰~室堂~砂防新道を下山。

室堂までの3ルートのうち、一番東側の展望ルートで5時の日の出に合わせて南竜ヶ馬場を3時半出発。頭上には満天の星空。星を眺めながら歩くのも楽しい。4時40分アルプス展望台着。すでに数名がスタンバイ状態で、その少し先にもある絶景ポイントまで登った頃がちょうど5時前。雲海の彼方から太陽が昇る。絵に描いたような景色にしばし無言で見入る。ご来光の余韻に浸りつつ、ハイマツの中をくぐり抜ける。クロユリ、ハクサンフウロ、コバイケイソウ。目の前に御前峰、後ろを振り返れば別山がドドーン!飽きることのない景色の中、6時過ぎ室堂到着。荷物をデポして御前峰までの往復。頂上からは360度のパノラマビュー!遠く北アルプスの山々も見える。ああ、幸せ❤…いつまでも眺めていたい景色だが、暑さがマシなうちに下山しようと9時室堂出発。下山途中、黄色のオタカラコウが山肌を覆いつくしていたのは見ごたえがあった。日曜日とあって、登山道はしばしば渋滞発生。それでも12時半、全員無事別当出合に到着。

2日間、お天気に恵まれ、お花畑も楽しめたのは一番の収穫。また、登山道はとても整備されおり、歩きよかった。加えて、今回、水場が多かったので、次の水場までの水分さえザックに入れておけばよく、荷物が割と軽く、体への負担も少なくて済んだことも体験できた。

シモツケソウ
ニッコウキスゲ
ダイモンジソウ
ハクサンフウロ
クロユリ
クルマユリ
御来光
御前峰でハイポーズ✌️

薬師岳は雄大でとにかく大きかった

UPDATE 2024-08-08


【日 程】 2024/07/26(金)~2024/07/28(日)
【参加者】 会員5名
【コース】 1日目 有峰ハウス泊
2日目 折立駐車場ー太郎平小屋ー薬師岳山荘ー薬師岳ー薬師岳山荘(泊)
3日目 往路を下山ー折立駐車場
【記 者】 Mt.Boku


7月末梅雨明けのはっきりしない北陸地方は天候が安定せずモヤモヤ😓下界は晴れ~曇でも上は怪しい天気が続き、山荘の女将もヘリが飛ばずモヤモヤ。そんな中、少し明るい兆しがありギリギリで決断。

 

1日目(7/26)有峰までの移動は快適ドライブ、折立🅿️の下見と現地情報を得て、宿泊先有峰ハウスへ。お風呂に入り夕食、食堂から夕日に染まる薬師岳を眺めながら明日登るんだとこの時はまだウキウキしながら夕食をしっかりとり、翌日のために早めに休むけどなかなか眠れないなぁ💦

 

2日目(7/27)朝弁当を宿で食べ、薬師岳山荘目指し折立5:30出発、太郎平までの長い登りをゆっくりと進む。樹林帯を抜け、三角点からは薬師様を眺めながら歩くが、常にその雄大な姿を見せ続け、歩けど歩けどその距離感は変わらず、なかなか近づけない😂かつ遮る物がないので日差しがキツく傘をさして歩いたり。ちなみに登山届は太郎平小屋である。そこまでは登山ちゃう言うことか😅

ゆっくり歩む私たちでも太郎平までほぼ標準タイムでクリア、ホッと休憩しているうちにガスが上がってきてあっという間にアルプスや黒部源流域の景色が見えなくなってしまった。さ~てもう一登りと気合を入れて出発。この後はたまにスーッとガスが切れると山たちが顔を出す感じ⛰️薬師平キャンプ場の水は心地よく、タオルを濡らすだけで体を冷やしてくれるのでありがたい。

沢沿いの岩場を抜けるとそこはお花畑、チングルマやハクサンイチゲ、ミヤマキンポウゲなどが迎えてくれる。登山道で砂浴び真っ最中の雷鳥の親子ともご対面、逃げないのでじっくりと雷鳥観察。曇天に助けられ長い行程も予定通りで薬師岳山荘到着。翌日の天気はさらに悪いので明朝の御来光登山は諦め、荷物をデポして薬師岳を目指したが、避難小屋跡を超えたあたりで風雨に見舞われ登頂は断念。山荘に戻り、名物のあんみつをいただき疲れを癒す。この後、小屋前にて薬師様がその姿を表し、さらに東〜南には今回最高の眺めとなった黒部源流域、三俣蓮華〜黒部五郎岳さらにその奥にアルプスの山々が姿を見せた。夕食後は眼下は雲に覆われてしまい、早々に部屋戻り翌朝の天気を確かめるがかなり悪そう😂

 

3日目(7/28)3時頃目覚めると外はガスと暴風、7時の出発に合わせ朝食を摂るが、雨風は収まらずザックを背負って様子を見る登山者もいる。急いでも仕方ないので「ゆっくりしたらええ」という女将の言葉に甘えて8:30まで小屋で待機。コーヒーをいただき女将と語り、偶然居合わせたS氏の同級生(亀岡出身)とも話がはずみ、そんなゆっくりした時間も小屋での楽しみ。

ここの女将さんほんと気さくで暖かくておもてなし上手🥰普段は忙しくてゆっくりは話せないだろうけど、出発を遅らせた分、素敵な女将さんや小屋番さん達とも話せて、ここまででも来る価値ありの山荘(にしては遠いが‥)。

小屋直下の稜線さえ過ぎれば西風だから風はあたらないという女将の助言で出発、女将の言う通り雨も風もない。そしてそこは雷鳥の楽園、お花畑の中にいるいる😍あちこちにひょこひょこ歩く可愛い姿や、警戒しているのかギャッギャッと鳴くオス、雷鳥の親子に先導されて歩いたり、天気が悪けりゃまた楽しみもあります。下りの難所と思われた雨に濡れた沢沿いの岩場は少々気を使ったが、難なくクリア、濡れた木道も尾瀬に比べれば滑らない。

太郎平からもガスガスの中、登りに見えた薬師様もそのお姿は二度と見せてはくれず、こんなに登って来たのかとうんざりするくらいひたすら黙々と下るのみで山行は終了。

薬師岳の雄大さや黒部源流域の奥深さに感動し、大雨に降られなかっただけマシかと自らを慰めつつ、ひと風呂浴びて帰路に着いた。

 

折立付近登山道で7時頃に熊目撃情報あり。

山荘付近はいつもなら10℃程度だが、この日は13℃と高く稜線のみが爆風で悪天候、下界富山市内は晴れ。

梅雨明け後の8月は灼熱地獄か?3000m級でも熱中症に注意⚠️

太郎兵衛平(2330m)
薬師に向かって(太郎兵衛平)
薬師平
登山道で砂浴び中の雷鳥親子
薬師岳避難小屋跡から薬師岳山荘を望む
薬師岳をバックに、ここからは薬師岳山頂は見えない
太郎兵衛平より、左から水晶、ワリモ、鷲羽、三俣蓮華 手前が雲ノ平

キレンゲショウマに会いに剣山へ

UPDATE 2024-08-05


【日 程】 2024/08/04(日)
【参加者】 会員4名
【コース】 見ノ越P~剣山頂上ヒュッテ(朝食)~剣山山頂~次郎笈~大剣神社~頂上ヒュッテ(昼食)~一の森~行場~見ノ越P
【記 者】 ひろさん


「木々の茂みの下、これは見事な花の群落 見渡すかぎり黄の点々は拡がり、
それは小暗い木洩れ陽を浴びて まるで 一つ一つの花が月光のように澄み、
清らかに輝いているようにみえた。」

「お月さんが地におりてきて宿っているような深く輝いた黄、葉は
大人のてのひらのようなパルマータ、それにしてもなんとなんと美しい」

宮尾登美子さんの小説「天涯の花」で、主人公珠子がキレンゲショウマに出会う際の描写。

個人的な山の楽しみ方の一つが、山が舞台となっている小説を読んで、実際にその山を歩いてみる。

剣山も、この小説を読んで、どうしてもキレンゲショウマに会いたくなって通うこと3回目。

今年も、ぷっくりとしたなんともいえない愛らしい姿に会うことができた。

葉っぱは「パルマータ」手のひらの形で、自分の手のひらより大ぶりだが、そこに咲く花は、うつむき加減で月光と表現される気品のある黄色。他の花には感じられない何かを感じる。小説の影響だろうか。

と、キレンゲショウマのことを書き出したらとまらなくなるが、剣山の魅力はもちろん、キレンゲショウマだけではない。

個人的に、自分が歩いた道が見わたせる稜線歩きが好きだが、剣山から次郎笈に向かう稜線も何度見ても美しい。

今回も、午後から雷雨予報が出ていて、心配したが、午前中は、青空も拡がり、霧や雲が多めではあったが、展望が開け、美しい姿を見せてもらえた。

参加メンバーに剣山の魅力を知ってもらいたい。メインとされる次郎笈までの稜線だけでなく、一の森への道中には、行場など剣山本来の深い森の雰囲気が味わえるおすすめコースもあり、てんこ盛りの計画を立てたため、夜中1時に出発という強行軍になってしまったが、それでも予定していた全コース完歩につきあってくれたメンバーに感謝。

 今回参加いただいたメンバー。当会の山行には珍しく男性が過半数。珍しい組み合わせだったが、足並みそろい、楽しく達成感を味わえた山行だった。

帰りの車中、車のワイパーがおいつかず、前も見えないほどの豪雨にあったが、歩いてる間には、それほど降られず、すべてにおいてラッキーだった。

朝食、昼食と2回も利用させていただいた頂上ヒュッテ。半田そうめんと梅ジュースが名物。山頂グッズもいろいろ販売されている。下山後はリフト乗り場のカフェでほっこり。帰り途中の淡路島南PAでしらす丼などの夕食をいただいて、家族へのおみやげをたくさん買い込んでいたメンバーを微笑ましくながめながら、帰路についた。

リフトは登り下りとも使わずここから登る
まだつぼみが多かったが、キレンゲショウマキレンゲショウマに会うことができた
何度見てもこの稜線は美しい
気持ちのいい稜線を歩く
大剣神社のご神体の岩
一の森への道中には深い森の雰囲気を味わえる