キレンゲショウマに会いに剣山へ個人山行

UPDATE 2024-08-05


【日 程】 2024/08/04(日)
【参加者】 会員4名
【コース】 見ノ越P~剣山頂上ヒュッテ(朝食)~剣山山頂~次郎笈~大剣神社~頂上ヒュッテ(昼食)~一の森~行場~見ノ越P
【記 者】 ひろさん


「木々の茂みの下、これは見事な花の群落 見渡すかぎり黄の点々は拡がり、
それは小暗い木洩れ陽を浴びて まるで 一つ一つの花が月光のように澄み、
清らかに輝いているようにみえた。」

「お月さんが地におりてきて宿っているような深く輝いた黄、葉は
大人のてのひらのようなパルマータ、それにしてもなんとなんと美しい」

宮尾登美子さんの小説「天涯の花」で、主人公珠子がキレンゲショウマに出会う際の描写。

個人的な山の楽しみ方の一つが、山が舞台となっている小説を読んで、実際にその山を歩いてみる。

剣山も、この小説を読んで、どうしてもキレンゲショウマに会いたくなって通うこと3回目。

今年も、ぷっくりとしたなんともいえない愛らしい姿に会うことができた。

葉っぱは「パルマータ」手のひらの形で、自分の手のひらより大ぶりだが、そこに咲く花は、うつむき加減で月光と表現される気品のある黄色。他の花には感じられない何かを感じる。小説の影響だろうか。

と、キレンゲショウマのことを書き出したらとまらなくなるが、剣山の魅力はもちろん、キレンゲショウマだけではない。

個人的に、自分が歩いた道が見わたせる稜線歩きが好きだが、剣山から次郎笈に向かう稜線も何度見ても美しい。

今回も、午後から雷雨予報が出ていて、心配したが、午前中は、青空も拡がり、霧や雲が多めではあったが、展望が開け、美しい姿を見せてもらえた。

参加メンバーに剣山の魅力を知ってもらいたい。メインとされる次郎笈までの稜線だけでなく、一の森への道中には、行場など剣山本来の深い森の雰囲気が味わえるおすすめコースもあり、てんこ盛りの計画を立てたため、夜中1時に出発という強行軍になってしまったが、それでも予定していた全コース完歩につきあってくれたメンバーに感謝。

 今回参加いただいたメンバー。当会の山行には珍しく男性が過半数。珍しい組み合わせだったが、足並みそろい、楽しく達成感を味わえた山行だった。

帰りの車中、車のワイパーがおいつかず、前も見えないほどの豪雨にあったが、歩いてる間には、それほど降られず、すべてにおいてラッキーだった。

朝食、昼食と2回も利用させていただいた頂上ヒュッテ。半田そうめんと梅ジュースが名物。山頂グッズもいろいろ販売されている。下山後はリフト乗り場のカフェでほっこり。帰り途中の淡路島南PAでしらす丼などの夕食をいただいて、家族へのおみやげをたくさん買い込んでいたメンバーを微笑ましくながめながら、帰路についた。

リフトは登り下りとも使わずここから登る
まだつぼみが多かったが、キレンゲショウマキレンゲショウマに会うことができた
何度見てもこの稜線は美しい
気持ちのいい稜線を歩く
大剣神社のご神体の岩
一の森への道中には深い森の雰囲気を味わえる