【日 程】 2025/07/29(火)~2025/07/30(水)
【参加者】 会員3名
【コース】 1日目:別当出合駐車場ー砂防新道ー南竜ヶ馬場テント場ーアルプス展望コースー室堂ー御前峰ーお花松原ー室堂ートンビ岩コースー南竜ヶ馬場テント場(泊)
2日目:テント場ーアルプス展望コースー室堂ー大汝峰ー御前峰ー弥陀ヶ原ー砂防新道ー南竜ヶ馬場テント場ー砂防新道ー別当出合🅿
【記 者】 takenoko
今回の白山は、「お花松原」が目的のテント泊。同じテント泊でも、前回の大峯とは全然違う。大峯は数え切れないほどのアップダウンがあり、長くて長くて、先が見えなかった。今回は、南竜ヶ馬場テント場まで4時間ぐらい頑張れば、荷物をデポでき、何とかなる(と思う)。デポ後の行き先・ルートは、テント場へ着いてから相談することに。
別当出合登山口を出発し砂防新道へ。フジバカマ、黄色いオトギリソウ・オオバミゾホオズキ、白いナデシコのセンジュガンピが咲いていて、登りの疲れを癒やしてくれる。途中で、1ヶ月前の例会で登った別山が見えてくる。甚之助避難小屋前からは、長いチブリ尾根がキレイに見渡せる。南竜道分岐を過ぎると、イブキトラノオ・ハクサンフウロ・シモツケソウ・ヨツバシオガマのピンク色の花々が目立つ。そのうちニッコウキスゲも出てくる。
南竜山荘で無人のテント場受付を済ませる。テント場で各自テント設営し、不要な荷物を置いておく。アルプス展望コースから室堂へ向かう。荷物を減らしたザックは、空身のように楽。でも、足は思うように動かず、1人遅れてしまう。残念ながら、周りは白くなりアルプスは見えないが、ヤマハハコ・チングルマ・アオノツガザクラ・ハクサンフウロなど色んな花が咲いている。平瀬道分岐を過ぎると、登山道の両側に白山を代表するクロユリとハクサンコザクラが群生している。
室堂に到着し、これから御前峰と「お花松原」へ向かうことに。参道では、クロユリが少し残っていて、オレンジのクルマユリが咲き誇っている。紫のイワギキョウも登山道脇に咲いている。御前峰に到着するが、雲が多く展望はない。山頂のすぐそばには亀のレリーフがあると教えてもらう。御前峰から稜線上に進み、ザレた道を下る。池巡り用の地図があるが、設置場所がおかしいのか位置関係がわかりにくい。
大汝峰登山口を通り過ぎ、中宮道・北縦走路分岐から下りが続く。つづら折りになってはいるが、段差があり歩きにくい。白山の裏側は通る人が少なく、足下が見えない所が多い。ずいぶん下った後に、ヒルバオ雪渓が出てくる。1歩1歩踏み込んで慎重に歩く。御前峰・大汝峰に行く人はたくさんいても、わざわざここまで300メートル降りて来て登り返す人は、ほとんどいないのだろう。
たどり着いたお花松原の道標は倒れているが、マイズルソウ・ミヤマキンポウゲ・チングルマ・ハクサンコザクラ・クロユリが群生している。健脚なHさんとSさんは、お花松原から17キロ先にある中宮温泉が気になられる。前方の山の斜面に黒い大きな影があり、Hさんはクマかもしれないと笑って言われる。
今から下って来た道を登り返す。無事にテント場まで戻れるかなぁと不安になりながら、Sさん・Hさんから遅れて、ゆっくり一歩一歩進む。雪渓は登るのはいいが、横切るのは滑りそうで難しい。つづら折りをやっと登りきり、大汝峰登山口からは千蛇ヶ池の横を通って行く。
室堂で水を補給して、売店で買い物。掲示板には、「7/28 お花松原クマ親子3匹」と前日の目撃情報が書いてあるが、行く前に掲示板を確認しておかないといけなかった。花の見頃を知らせる地図には「お花松原 7/20 まだ 」とメモがあり、通る人が少なくて情報が乏しい。
下りは、トンビ岩コースで。足が短い私は、2人よりも歩数が多くなるので、ここでも遅れてしまう。途中すれ違った方が落とされたというサングラスを、休憩場所で偶然Hさんが見つけられて、頼まれた通り南竜山荘に預ける。
テント場に到着し、お花松原から無事に戻って来れてほっとする。1日目に今回の目的地「お花松原」へ行っておくことができて良かった。湯を沸かしてもらい、フリーズドライのご飯とレトルトのカレー・牛丼などで夕食。夕暮れになり、各自テントへ。今回のテント泊では、すぐ眠りにつけて良かった。
室堂では日の出1時間前に太鼓が鳴らされ、宿泊者は御前峰へお参りに向かう。南竜ヶ馬場からは遠くて、3時出発では御前峰でのご来光には間に合わない。登山道の途中で日の出を見ることにするが、待っている間、朝露で濡れた下半身から冷えてくる。だんだん明るくなり、雲の演出もあり、素敵なご来光を見ることができた。
室堂からは池めぐりコースを進み、大汝峰から御前峰へ進む昨日とは逆方向のルートで歩く。咲いたばかりの瑞々しいチングルマのお花畑、大汝峰の斜面にはハート型の雪渓、御前峰から下ってくる団体ツアー客もいる。整備されたハイマツ登山道の御前峰とは違い、岩がゴロゴロした大汝峰は登るのが楽しい。大汝峰から剣ヶ峰と御前峰を見る。下って、少し近道をして、御前峰へのザレ場を登る。ルートを外れるが、誰かが通っている。登山者が圧倒的に多く、この辺りは踏み跡が多い。
昨日に続いて登頂した御前峰で、周りのアルプスを眺めてから下る。登山道横に白いイワギキョウも咲いている。室堂からは弥陀ヶ原へ下り、砂防新道へ行くことに。黒ボコ岩ではタイマーで記念撮影をしているグループ、ウェディングフォトの前撮りもあり、にぎやか。砂防新道では、夏休みのお孫さんを連れたおじいさんもいる。霊峰白山は、登山者がいっぱい。観光新道のほうを見上げると、ニッコウキスゲのオレンジが見える。花の多い観光新道も気になるが、テント場に戻った後に荷物を背負って黒ボコ岩まで登り返すのは私には不可能。(F会長からは、観光新道では熱中症に注意とアドバイスがあった。)
テント場まで戻り、テント撤収。少し軽くなった荷物を背負って下る。3時間ぐらい。南竜分岐手前では、登山道入口の大きな橋とゴールである駐車場がギラギラ光っている。まだまだ遠い。下山中の遭難が多いので、注意して下り続ける。下りも、センジュガンピなど色んな花を見て癒やされる。
お天気が崩れることもなく、水場やトイレが整備され、恵まれた環境でのテント泊。御前峰へ連日登頂し、色んなルートを歩き、花々も楽しみ、霊峰白山を堪能できました。翌日も愛宕山千日詣へ行かれる健脚なHさん・Sさんの後を追いかけて必死に歩いていたら、2日間で9万歩超えました。短い足で、よく歩きました。