下って登っての山行【久須夜ヶ岳〜蘇洞門】例会山行

UPDATE 2023-04-23


【日 程】 2023/04/23(日)
【参加者】 会員7名
【コース】 エンゼルライン山頂駐車場ー久須夜ヶ岳ー山頂駐車場ー蘇洞門入口ー大門小門ー蘇洞門入口ー山頂駐車場
【記 者】 晴れ女TS


登山といえば、山に登って降りる。それが一般的な登山。でも今回は「降りてから登る」というちょっと珍しい山行を楽しみに行ってきました。

福井県【久須夜ヶ岳(くすやがたけ)】
スタート地点はエンゼルラインというドライブロードの駐車場。山頂駐車場があるので、そこからのスタートです。

事前情報から空いている駐車場だと思っていたのですが、行ってみると予想以上に沢山の車が集まり、駐車場に入るのに行列が。しかもよく見てみると同じ車がズラ〜ッと。着いてみてわかったのですが、ちょうどこの日、この車を愛する人たちの集まりが催されていたのでした。
駐車場を埋め尽くす同じ車種の車。景色のいい展望スポットなのに全然景色を見ている人がいない。みんな車を眺めている。かなりビックリしたのですが、こんな珍しい状況もなかなかないもので。そんなハプニングも楽しみつつのスタートとなりました。

山頂駐車場の標高は600m。そこから目指す久須夜ヶ岳の山頂(一等三角点)は618.69m。行ってみると片道10分もかかっていない。過去最短の山行か?!?!
いやいや、ピークは踏んだのですが、これが今日の目的地ではないのです!ここからが本当の目的地へ。

もう一度駐車場に戻り、そのまま通りすぎて、登山口へ。
目指すは名勝【蘇洞門(そとも)】
北西に向かって、海岸に向かって、ひたすら下って行きます。

蘇洞門までの山道は、美しい新緑を楽しみながら急な斜面を降りたり細い道をトラバースしたりしながら進んで行きます。目的地が近づくにつれ徐々に増していく空の青と海の青の濃さに、思わずテンションも上がって行きます。

いつものようにお喋りを楽しんでいるうちに、気がつけば最初のスタートから約2時間。ついに蘇洞門の「大門・小門」と呼ばれる地に到着しました。

大きな岸壁にまるで門のように空いた穴は「海食崖(かいしょくがい)と言って、波の浸食作用によって出来た洞穴です。自然のパワーと美しさを感じる場所でした。
すぐそばにある「吹雪の滝」もまた素晴らしい。

お昼休憩を取ったり写真を撮ったりしていただけですが、気がついたら1時間ほどそこに滞在していました。これはいつもの山行から考えると異例の長さの休憩時間です。でも後から記録を見て気づくまで、そんなに居たとは感じられないほど、楽しい時間の流れはあっという間でした。

青い海と青い空がすぐ目の前にあって。
運のいいことに、私たちだけのほぼ貸切状態。贅沢すぎる時間でした。

行きがひたすら下る…ということは、帰りはひたすら登り。しんどいと言いつつもさすがは健脚のメンバー、サクサクと登り標準時間よりも早く予定よりも早くでスタート地点に戻ってきました。

蘇洞門への一般的な行き方は、「蘇洞門めぐり」という遊覧船があるので、海側から行くことができます。私たちも、せっかくなのでと下山後(登山後か?!)にこの遊覧船を楽しんでから帰る予定をしていました。
ところが、前日もこの日も海上状況が不安定で、遊覧船は全便欠航。こんなに良いお天気なのに…
非常に残念ではありますが、これが自然の厳しさです。私たちの思い通りにはいかないのが自然というもの。

でも問題ない。
船が出ない?それがどうした!
私たちには、自力で行ける足があるのだ!!

普段から船が出ないこんな日は、時間をかけて歩いた人だけが堪能できるという贅沢。
お天気にも恵まれ、素晴らしい山行になりました。

たまにはこんな珍しい山行もいいもんですね。