ここは南国! 南伊勢の姫越山を歩く例会山行

UPDATE 2023-02-06


【日 程】 2023/02/05(日)
【参加者】 8名
【コース】 日の出公園駐車場~北登山口~姫越山~芦浜~塩浜山村公園広場~日の出公園駐車場
【記 者】 ひろさん


 登山を始めるつい数年前までは、「なんでわざわざしんどい思いして山登らなあかんの?」、山は遠くに在りて愛でるものと、海ばかり巡っていた私。今回は、大好きな南伊勢の海の見える山の例会ということで、わくわくと飛びつきました。

 先日の大寒波による大雪で、地元亀岡では根雪のような積雪が残存する中、日の出公園駐車場に降り立った瞬間、「ここは南国?」、想定をはるかに越える陽気にまずはびっくり。「防寒用の帽子しか持ってこなかった」など、防寒装備は不要というより、むしろ日差し対策が必要な条件の下、北登山口からいざ出発!

 津波避難所までの道が登山道を兼ねていて、いきなりの急な階段。今日は、海の見える快適なハイキンコースと、甘く考えていた私は、開始早々ちょっぴり後悔……。その後も、結構な急登が続きましたが、時折見える海の展望に励まされ、山頂を目指す。

 ちなみに、山名の「姫越」は、国を追われた姫と侍従が、この山を越えようとして果てた悲しいお話に由来するとか。山頂手前に「爺塚」と「姫塚」がまつられていました。

 最初、先導いただいたSY男さんの、皆が疲れないように配慮したゆっくりとしたペースで歩を進め、いよいよあそこが山頂か?という登りで急にピッチが上がる。メンバー全員が、「やっとついた!」と思った先は、ニセピーク。山頂はまだ先でした。

 そんなこんなで、無事、姫越山の山頂に到着。昼食は、芦浜ビーチでと、そこから芦浜海岸におりる道を下る。その道の長いこと!そこからピストンで戻ると想っていた私は、思わず、「この道、戻るんですよね?」と聞くと、どうやら違う道を進むよう。よかった!と気を取り直して先を進む。単調なつづら折れの道にいい加減飽き始めていたメンバーに、ご褒美の絶景が待っていてくれました。

 青空に、真っ青な海。お日様に照らし出されたキラキラな海面の道。遠くの水平線が地球の丸いことを教えてくれる。まさに「ここは南国!」、ここんとこの寒さに縮みこんでいた身体を柔らかにほぐしてくれます。いつもなら、疲れないよう、ささっと食べてささっと出発するところ、今日は、ゆっくり時間をとってランチタイム。私も、バーナー持参で、チキンラーメンに卵、ベーコンなどを入れて食べる。やっぱ、カップラーメンより美味しい!山飯大好きなので、またぜひ山飯会しましょう。

 ゆっくりランチタイムしていると、メンバーの一人が遠くに何やら有体物を発見。「椰子の実じゃない?」との声に違うメンバーからは「こんなとこに椰子の実があるはずない。石だろ?」との声が多数。百聞は一見に如かずの言葉を実践して確認しに行くメンバー。「椰子の実!」と、本物の椰子の実。椰子の実の詩で有名な伊良湖岬と同じ海域だからか。それにしても一体、どこから流れ着いたのだろう?? メンバーのI女さんとT女さんは、椰子の実を被写体に美しい海岸を撮影しようと撮影タイムに夢中。最高に幸せ気分の時間を過ごさせていただきました。

 ちなみに、芦浜ビーチの近くの芦浜池は、かつて海だった所が切り離されてできた「海跡湖」だそう。メンバーのSY男さんがなめてみたそうで、「すこしだけしょっぱかった」とのこと。何事も、実証ですね。

 ゆったりランチタイムの後、急登を登り、周回コースへ。食べて長時間休憩後の急登はさすがにこたえる。標高は低いものの、海抜0地点からだから、まんま標高を上り下りすることになる。芦浜峠からは「断崖絶壁の展望」との看板にひかれて遠回りのコースを選択するも、樹木に阻まれほとんど展望は開けないまま。単調で長い道のりを歩くことに。

 約6時間50分、12.8キロ、上り・下り各960メートルの周回コース。私にとっては海を満喫できた楽しい山旅でした。同行いただいた方々に感謝です。今度は、海からカヤックで攻めたい海岸線でした。

日の出公園モニュメント